キャブレタ換装進捗状況 その4 セッティング変更編


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メインジェットの用意





なんだかなぁ〜

セッティング変更用のMJを作るためドレインボルトとMJの形状を入力していると、気になる点が出てきた。 ドレインボルトのネジ溝をガソリンが浸透していくのを止める要素が何も無いのだ。
たかがネジ溝とは言え、あんなに表面張力の低い液体がここを伝っていかないワケがない。 気にするほどのことも無いのかも知れないけど、デロの場合このような小さな「まぁいーだろ」くらいの 手抜きが積もり積もって、結果何が悪いのか分からないといった状況を作ってるように思えてならない。
 
ちなみにYAMAHA純正キャブはMJの先端とJNホルダの下端が接する構造になってるので、ある程度ネジ溝からの ガスの浸透を防いでいる。ネジもM6-0.75PなのでデロのM10-1.0Pに比べるとネジ溝のスキ間が小さい。
 
気になり始めるとどうにかしないと気が済まない悲しいタチなのだ。早速せっかく組みたてたデロを再び 総バラしにして、ドレインボルトが入るネジ穴の入り口に、オイルシールが入る座グリを掘る作業に取り掛かった。
 
座グリを掘ったらドレインボルトの作り直し。オイルシールをはめる溝と、せっかくだからドレインニップルを 追加することにした。
 
デロはフロートチャンバーのドレインボルトにMJがネジ込んであるので、ドレインボルトを外せばフロートチャンバーを バラさなくてもMJ交換ができるのだ。しかしフロートチャンバー内のガソリンを排出するニップルがないので ドレインボルトを外すと中のガスがバシャーっと溢れてくるはずなのだ。モッタイナイ。
 
 

作り直したドレインボルト。オイルシールでネジ溝に浸透するガスを遮断する。 ドレインニップルが入るので下半分がデロのものより長い。

こちらはデロのドレインボルト。

ドレインニップル。
 
 

こんな感じでメイン回路にオイルシールが入る。

元はこのようにネジ溝がガスに浸る構造になっている。





MJは逆にラッキー

ドレインボルトの形状入力の途中で気付いたんだけど、デロのMJとYAMAHA純正キャブのネジ径とピッチがいっしょ。 ヨーロッパ製はここが良いんだなぁ〜。ネジがメートル系なので同じような用途の部品の流用が効いたりするのだ。 アメリカ製はネジがインチ系なので部品の流用は効かないは部品を作るときにインチのタップやダイスが必要に なるはでとってもウツになるのだ。
 
メイン通路の奥行きを入力してみるとMJの上の空間は余裕があるので、YAMAHA純正用のメインジェットが そのまま流用できることが分かった。
 
デロに元々付いてたMJは#90。現在手持ちで78,80,88,85,95,100,105があるのでMJは買い足したり作り足したりする 必要はなさそうだ。
 
 

左がデロの純正。右は寒冷地仕様のJOGの純正キャブに入ってた#88。

両者をドレインボルトにネジ込んでみたところ。





とうとう取付&試走

ちょっと寄り道しちゃったけど心配なところはできるだけ取り除いて試走に臨みたい。 昨日はせっかく久しぶりの秋晴れで絶好のセッティング変更地獄日和だったんだけどねぇ。
 
セッティングは取り敢えずデロを入手したときのまま。MJ#90,IJ#50,JN2/4で走ってみることにした。 このキャブの装着事例なんて聞いたことがないので全くの手探りだ。なお、スロージェットは skipperさんが送ってくれたページによるとこのキャブの場合アイドルジェットと表現されている。 これにならってこのデロのセッティングではSJではなくIJと呼ぶことにした。
 
それにしてもこのデロはMJの交換はドレインボルトを抜くだけでできるのに、IJはキャブを取り外して フロートチャンバー内の一部部品を取り外さないと交換できない。メイン系の簡単さに比べてアイドル/スロー系の 作業性の悪さが際立っている。「プライマリーはメインで詰めよ!」と言われてるような気がしなくもないが。
 
 
 

おまじない。





取付

なにしろ生まれて初めてのビッグキャブ(笑)
ピンポイントのセッティングが決まらなければ発進さえおぼつかないなんてウワサもチラホラ。
 
それでも取付の朝は遠足当日の子供みたいに6時に起きてしまった。朝飯を作って喰い終わって朝風呂を浴びて8時。 さっそく取付作業開始。
 
 
 

エアクリの延長ステー。ちょっと長いみたい。

前回のフィッティング確認でツッパリすぎなのが分かって穴を直した巻き取りプーリー。スロットル閉状態。

スロットル開状態。動作に問題無し。
 
 
ガソリンホースは透明のものに取り換えた。ノーマルキャブ用はきついRがついてるのと、ガスの流れが見えないので キライだったのだ。でも外径8mmのホースに合うクリップがなかったので細い針金で縛っておいた。
試走を兼ねてNap's世田谷に行ってクリップを買ってこよう。





エンジン始動

前回のフィッティングで取付の予行演習をやったようなものなので取付作業は1時間も掛からず終了した。 ミクスチャースクリュー(以下MS、一般的なキャブのASに当たる)の調整のためメットインボックスを取り外した 状態で、取り敢えずエンジンを掛けてみることにした。
 
キック一発目。(ヒューズが切れるので朝一番の始動はいつもキック)「トゥルルルル、プスン」 アイドルスクリューを締め込んで二発目、

掛かったー!でも毒ガス警報発令ー!(笑)
チョークを引かなくても始動した。
 
 
しばらく暖気して、アイドルスクリューを更に締め込んで2,000r.p.m.で安定させてMSを右に左に回して 一番アイドル回転が高くなるポイントを探す。戻し0.75回転でよさそう。





問題発生

キャブの下辺りにガソリンが垂れている。
 
キャブを見ると 燃料入り口ニップル のあたりからガスが漏れていた。一旦エンジンを止めてここをバラす。
以前からニップル取付ボルトを締め込む時に「なんかボルト先端がドン詰まりに突き当たってるみたいな気がするなぁ」 と思っていたのだが、「気がする」じゃねぇ〜!当たってるんだぁ〜!
ボルト先端が当たって止まっていたため十分な座面圧力が発生してなくてガスが漏れたのだった。ニップルが回転しないので ダイジョブだと思っていた。
 
少し短いボルトに変えてエンジン再始動。漏れが無いことを確認した。





ドレインニップル付けといて良かった

燃料ニップルボルト交換の時にキャブの中のガスをドレインニップルから抜いた。こんなに入っていた。 ドレインニップルがないとセッティング変更のたびにこれだけのガスをブチ撒けることになる。





仮設チョークノブ

はやく動かしたかったのでチョーク引きは方法も含めてまだ考えてない。 取り敢えずチョークプランジャの頭の穴にテグスを通して、メットインボックスにφ2mmの穴をあけてその穴を通して 先端にWリングを付けてチョークを引けるようにした。
このデロが使い物になるようなら贅沢な反転リンクと サムシフター で7段調節できるチョークレバーを作ってやろう。





エアクリ用延長ステー手直し

長すぎた。
テキトーに作ったパーツだったので当然の帰結かも。短すぎでなくて良かった。 弓ノコでブッタ切ってM6のタップを掘りなおす。
 
 

張り出し量も少なかった。
もう5〜8mm出っ張っててもよかった。t15で作りなおす気も起きないのでテキトーな端材でスペーサを作ってヨシとした。





試走

駆動系冷却空気導入口はガムテでフタをして、エアクリの接続ダクトは大気に解放のまま試走に出る。 サミーから冷却なんぞ要らんじゃろ。

試走に出る前、約15分ほど暖気したプラグ。マックロベトベト。

いよいよ試走に出る。頼むぞデロルトくん。





(゚д゚)............走るヨ

走り出すとノーマルキャブと同じで「バビビビビ」としばらくカブリ気味。
オートチョークのせいかと思ってたけど、2サイクルエンジンの一般的な症状だったのね。
 
でもエンジンが暖まってくると予想に反して(?)良く走る。発進直後、4,500r.p.m.あたりからスロットルを アオると「バインッ!!」と鋭く吹けあがる。おおぉ〜たのし〜い!
 
心配されたスロー系の不安定もなく80km/hまでイッキに、谷もない。エアクリ付きだから安定してるのかな?





セッティング変更一回目、MJ#90→#95

楽しいのでスロットルをボンボンあおりながらNap's世田谷に到着。警告灯つきっぱなしなのオイルと ガソリンホース用クリップを買って、駐車場でプラグの焼けを見て第一回セッティング変更、 と思ったのだがドレインニップル外す10mmスパナ忘れてきちゃった。

フロートチャンバー内の量のガスがあれば家まで帰れそう。一旦戻ってMJ変更することに。
後ろ半分丸裸にしてると一瞬ブラックボディーかと思ったゾ。
 
 

家に戻ってMJ変更。そのまま今度は在庫が底を着いていたビール(発泡酒)を買いに走る。

ひとっぱしりしてきた後のプラグ。
????番手上げたのに白くなってる????
走行感は若干吹けあがりが少なくなったものの、中速のトルクは上がった感じ。





セッティング変更二回目、MJ#95→#100

家にビール(発泡酒)を上げてMJ変更。さらにひとっぱしりした後のプラグ。
????さらに白くなってる????しかもプラグキャップ外したら一瞬キャップからケムリが出た。
走行感はさらに中速のトルクが上がった感じ。でも吹けが悪くてモタ着く感じ。チョット逆に番手落としてみよう。 釣具屋さんの駐車場でMJ交換。エアクリ付いたまんま3分ほどで交換できる。





セッティング変更三回目、MJ#100→#85

番手を下げて家に帰ってきてプラグチェック。
番手を下げたら焼け色が濃くなった。ようわからん????
でもイイ感じで吹けるしコーナーの脱出あたりでツキがいい。焼きつかないのならこっちのほうがいいな。





第一日目総評

「走らないカモ」なんて心配してたけど、それこそPWKみたいにソコソコ走る。というか現状とても好感触。 まだ最高速までは見てないけど80km/hまでイッキに加速するし、走行中に不安定になることもない。 少なくとも中低速は一回り鋭くなった感じ。
MJの番手の上げ下げとプラグの焼けの関係が良く分からないが、スロー系が安定してるので焼き付く気がしない。
 
う〜ん?下馬評とまったく逆。たしかに周りで聞くデロの話はわたしのPHBLとは違うエアブリードタイプだけだ。 デロはプライマリーキャブが得意なのかな?わたしの普段の行いが良いから?それともおまじない が功を奏したかな?
 





セッティング変更二日目





アイドル系不安定

午前中タイヤ交換をして、 昼からエンジン始動。
昨日普通に走って帰ってきてエンジン止めてから何もいじってないんだけど、アイドルが高すぎる。 2,900r.p.m.くらいになるんだけど、クラッチがつながり始めてるんで2,900r.p.m.になってるだけ。 チョークも引いてないのに解せない。
 
5分ほど走ってもアイドルが下がらない。10分ほど走るとやっと下がり始めるが、まだ2,500r.p.m.付近。 仕方が無いのでアイドルスクリューを戻してアイドルを下げた。
 
それから最初のMJ変更を路肩で行って、再始動。掛からない。“空転”といった感じだ。 カブった時の反応に似てる気がしたのでアイドルスクリューを全閉にして2,3発セルを回すとようやく 火が入り始めたのでスロットルをアオりながらセルを回してようやくエンジン始動。アイドルスクリューを 元の位置まで戻して2分ほど暖気して走り始めた。走り始めると不安定は無い。
 
家に帰って昼飯。小一時間ほどしてから再び走りに出ようとセルを回すがエンジン掛からず。 チョークを引いてみるとエンジンが掛かった。
 
デロは混合気噴出しポートが3つある。
メインノズルメインポート スローポートバイパスポート、それと 一般的なキャブ小排気量スクーター用のキャブには無い アイドルポートパイロットアウトレット。 (スターター回路とは別のもの)
アイドル調整はアイドルスクリューで吸入空気の量を、ミクスチャスクリューで混合気の量を調整して行うのだが、 ミクスチャスクリューは低速の回転にも影響が出るので、デロのアイドル調整は難しいみたいだ。
(上記はさる方からご教示があって修正しました。情報ありがとうございます。)





MJ、#80まで下げてみる

朝一番の始動で#85のアイドルに不安定を感じながらも、アイドル以外には影響は出ないので、 メイン系のセッティング変更を行った。
 
#85で走ってると発進から80km/hまではイッキなのだが、それ以降はスロットルを開けても反応が無い。 伸ばす距離も無かったので最終的な頭打ちまでは分からなかったが、低中速のパワーアップに比べると 高回転域はそれほど実感できるものがない。
 
デロを装着してからMJ番手変更とプラグの焼け色の関係が、一般的なキャブと微妙に違うのを常に感じてるので ここは一発MJを思い切って下げてみようと思った。デロの初期付属は#90。すでに#85で特に問題無いのを 確認してるので、G-Axisノーマルキャブの#78に近い#80まで下げてみることにした。
 
#80にして走り出すと低中速で息付きが出る。デロにしてからアイドル以外の目立つ不調は初めて。
路肩に止めてMS(AS)を0.75戻しから1.25にしてみると、低速域では息付きが無くなったが、 中速では息付きが残る。MSでの調整では限界みたいだ。
 
ノーマルエアクリの場合、MJは#85が下限とみていいと思う。
息付きというハッキリとした症状が出たのでそう判断したい。

#80で走った後のプラグ。
博多人形みたいにマッシロ。いくらなんでもこれはヤバイでしょ。





エアクリ加工

ノーマルエアクリ(入り口ダクトは抜いてあるけど)のままでは口径の上がったキャブの 足を引っ張ってる感じなので、エアクリの吸入量を上げる加工を施した。
 
基本的にはNoripapaさんがやったのと同じ、「内部隔壁撤去で全容量をキャブの吸気に当てる」ための加工。
 
わたしの場合はN.F.A.I.S. を生かしたかったのでエアクリの外形にも手を加えることになった。

ハンダゴテの先にナイフ状のブレードを付けた“ホットナイフ”で駆動系へのダクトが取り付く部分をカット。

切り取った部分をひっくり返して、接合部をホットナイフで融かしながら癒着。
N.F.A.I.S.のダクトを通すクリアランスを作る。
 
 

内部はフィルターに吸気の負圧が掛かったときの支えとして壁の一部を残してホットナイフで除去。

反対側。

大気側は特に支えとしての機能は必要ないので全撤去。

こんな感じでホースを接続したいんだけどホースが細くてミッションケースカバーの入り口に刺さらない。





走らねー

前日に“息付き”を感じたMJ#80のままなので当たり前だが、スロットルを半分以上開けるとストールして まともに走行できない。ミクスチャスクリューを全閉にしてみても6,000r.p.m.以上は回らない。
 
MJを#95にしてみると若干息付きは解消。このときのMSは戻し0.75回転。どうもMSは0.75に固定してしまって 良いみたいだ。
 
手持ちのMJで最大の#105を入れてみるとさらに息付きが弱まった。その足でNap's世田谷に赴きMJセット買い足し。 #95,100,105,110,115,120のセットが最大番手だった。#95〜105は重複しちゃうけど、家に帰ってドリルで 穴を拡げて#125,130,140を作ることにする。
 
Nap'sの駐車場でMJを#120に交換。走るとさらに息付きが弱まる。中速でかすかに残る程度になった。
 
もっとMJを上げて#125,130ともなればPE24やPWK28の直キャブ仕様に近いジェッティングだ。 吸入抵抗が直キャブに近いレベルまで下がったことになるが、普段から#130ではガソリンがもったいない。 普段は2つある吸気口のひとつにはフタをして#85くらいで走ることにしたい。
 
取り敢えずダブル吸気口での最適MJを見付けて“勝負仕様”として、その後シングル吸気口に戻すことにしよう。





アイドルジェット(スロージェット)上げる

「MJを上げると息付き解消」の傾向に沿ってMJを#130まで上げて見たが、息付きは完全には解消しない。
 
MJを上げると若干解消したのはIJ(SJ)からの噴出しが足りない領域とMJからの噴出しがラップする領域で MJが一瞬IJの領域をカバーするのを「解消」と勘違いしていただけかもしれない。 IJは交換がメンドウなので触るのを避けてたのだが、残るはIJとJN、あとはカッタウェイか....





キャブアクセスハッチ設置

触りにくければ触りやすいように改善。メットインボックス底にキャブセッティング用のハッチを設置してみた。

取り外したメットインボックスの底にマジックで下書きして....

ホットナイフでこう、ジュジュっとな....

そこらにあったチョウツガイとステンレス板で開閉軸とストッパーをデッチ上げて完成。

ハッチを開けたところ。エアクリ、外装、メットインボックスを付けたままでキャブが取り外しできるようになった。
 
 
 
最初のIJ交換はアクセスハッチ設置と同時に#50→#60に。
 
息付きがさらに減ったのでMJを#130から#110に下げてみた。息付きレベルはそのままにやっと7,300r.p.m.まで 回るようになった。それでもまだ速度では80km/hが限度。使える仕様ではない。
 
IJをさらに#60→#70に上げてみた。回転に合わせてスロットルを開ければ息付きしないレベルになった。 しかしスタートダッシュ時、全開にすると明らかにトルクダウン。「スロットルワークが難しい」と 一言で片付けてしまって良いものではない気がする。





駆動系冷却ダクト復帰

ゾーウさん、ゾーウさん

エアクリの横を通って旧N.F.A.I.S.と同様フロントグリルに開口。





0-50m計測

この仕様でmayakoさん主催のラーメンOFFに参加。手動にて0-50mのタイム計測の機会に恵まれた。
 
一回目は全開にしてはイケナイのをすっかり忘れて全開にしてしまい5"20。二回目はスロットル開度を調整して 4"97であった。
 
参考までにmayakoさんのPWK+マロシリンダ+ショットガンのG-Axisで4"70、MORIさんのランナーやくわまんさんの Gアクアクシスで4"20くらいであった。
 
OFFからの帰路にて、道路が空いてたので70〜80km/hで巡航してきたが、G-Axisのノーマルマフラーでガスが薄い ときの特徴の一つ「スロットル全閉で減速時にカンカンカンという排気音」が出た。プラグの焼けでのガスの濃さが 判断できなかったが、これは明らかに薄い兆候。でも、現状上が回らないし....さらにIJを上げてJNクリップ位置 を変えてみるか....





ジェットニードル調整





ニードルクリップ最下段、アイドルジェット#75に変更

アクセスハッチからスロットルバルブを抜いてジェットニードルを見てみるとクリップは4段の溝のうち上から2段目に 入っていた。いままでずっと下から2段目に入ってると思ってた。(セッティング変更履歴表も間違ってた)
 
クリップを最下段に入れなおして、同時にアイドルジェットも#75に変更。試走に出る。
 
 





やっとマトモに焼け始める>>スパークプラグ

体感性能には大差無かったが、試走後のプラグがようやく焼け色らしい焼け色が付きはじめた。
 
しかしプラグを外してみるとネジ部の根元あたりに今まで見たこと無いような変な焼けカスが付着していた。 「すわ、デトネーションの兆候か?」と不安に思ったのでシリンダヘッドをばらしてみた。
 
 

燃焼室、ピストンヘッドとも異常なし。あの焼けカスはなんだったんだろう?

G-Axisのプラグの焼けには特徴がある。半分白で半分黒なのだ。色々な人に会って話を聞いてみると G-Axisに乗ってる人はだいたい同じような焼け色が付いてるそうだ。
 
 
ニードルを上げる(メインノズル開口面積を上げる)とプラグが正常に焼け始めたので この傾向を追ってみることにした。
 
デロに付属していたニードルはすでに最下段まで上げてあるのでこれ以上上げられない。 テーパーを削り込んでも良いが、一本しか持ってないニードルをイキナリ加工してしまうのもチョット怖い。
 
でも考えてみると昨日届いたPWKのニードルが似たようなサイズだ。
入れてみると若干長いが当たってる所も無いしそのまま使えそうだ。  
 





PWK用ニードル試用

メイン/アイドルのジェッティングはそのまま(#110/#75)に、ニードルをPWK用、クリップは2/6に替えてみた。
 
スゴイ!!ガボガボでマトモに走らない(笑)でもここまで特性が変わったのは初めて。 ニードル替えただけでこれだけ変わるとは....キャブは微妙な機械だとは理解していたつもりだが、 あらためてその微妙さを思うと頭がイタイ。
 
 





MJ下げる(#110→#90)

低速がガボガボなのはスロー時のガスが濃すぎるからなのだが、メイン系の変更で生じた症状なので メインからのガスがあまりにも濃すぎてスロー時に影響が出たと判断。MJを下げることにした。 道端セッティング変更。
 
エンジンを掛けるとこんどはアイドルが高すぎ。センタースタンドを掛けてほっとくと4,800r.p.m.まで上がってしまう。 ドウイウコト?アイドルスクリューを下げてもアイドルが下がらない。キャブを覗き込んでみるとアイドルスクリュー先端と ワイヤー巻取りプーリーストッパーが離れている。スロットルが戻りきってないのだ。スロットルを無理やり戻してみると アイドルが下がって、アイドルスクリューを戻し過ぎていたのでエンジンが止まった。
 
ニードルが長すぎるのだ(笑)恐らくPWK用のニードルは先端の径が0.95〜1.00mmくらいなのだろう。 #110のときはニードル先端がMJのオリフィスにスルッと入っていたので問題無かったのだが、MJを#90まで絞り込むと ニードル先端がMJのオリフィスに入らないかギギギリ圧入のような形になってスロットルバルブが戻り切らなかった というワケだ。
 

その日の夜にPWKのニードル形状を入力してMJとの干渉を模擬してみた。
見事に干渉している(笑)
 
 
取り敢えずMJはそのまま、減速時はスロットルを強制閉鎖して走る。リンク式にしといてホントに良かった。
 
スロットル開度1/2まではまだガボつくが全開時の息付きが完全に無くなった。 今まで混合気のガソリン濃度が薄いと思ってMJを上げてきたが混合気そのものの噴出し量が不足していただけだったのだ。
 
CADにニードルの形状を入力してデロ製とPWK用を比較すると、テーパー角は変わらないがテーパーの開始位置が PWKのほうが3.3mm高い。デロのテーパー開始位置で直径にして0.2mm、断面積にして14.6%PWK用のほうが細い。
たったそれだけでねぇ、あんなに変わるとはねぇ....
 
デロのニードルをPWK用と同じ位置からテーパーが開始されるよう加工してみた。
 
 





デロニードル加工Ver.1

テーパー開始位置をPWK用のニードルに近づけたデロニードルVer.1を取り付けて試走。
 
どこからスロットルを開けても息付きがない。これで一応吸気アップエアクリ用のセッティングが出せそう。 エアクリ加工前に反応が無かったスロットル開度残り1/4もちゃんとスロットルに反応して回転が上がる。 この調子ならプラグにもさぞハッキリした焼け色が付いてることだろうと期待して家に帰った。
 
 

........
 
 
特別“薄い”と感じる走りではなかったのに、この焼け色って一体....
 
プラグの焼けが参考にならないのだろうか?それともホントに薄いのだろうか? もうちょっと焼けやすいプラグに変えれば良いという問題でも無さそうだし....
体感で合わせていくしか無さそうだ。
 
今まで間違えてMJ/SJを弄ってきたので、特にSJはだいぶ濃すぎるジェッティングになってるはず。 息付きが出るところまでSJを下げて行って、息付き発生番手+5番に持って行きたい。
 
MJはたしかにエアクリの吸気量が上がってるのでデロ標準付属の#90よりは濃くても良いはず。 #110では走らなかったので#100くらいまで上げてみて、下も見たいのでSJが決まったらMJを 下げてみようと思う。
 
ニードルはPWK用のものを先端を切り飛ばしてそれに替える。これはPWK用のほうがクリップ段数が 5段あって細かいセッティングができそうだから。今度のPWKに付けるものはyspで手配してきた。 一本\600で6種類あったがどれがどういったプロフィールなのか分からないので全部注文してみた。 1種類バックオーダーになってるとのことで、納期が最長1ヶ月先になるかもしれないと言うが、 どうせあと一ヶ月でPWKが付けられるとは思えないので良いだろう。
 
 





PWK用ニードル加工Ver.1(11/26)

PWK用のニードルはクリップ段数が5段あって細かいセッティングができそう。 また、破損した場合ysp経由で同じものが入手できる。デロオリジナル加工品は同じものは2度と作れないので 安心して使用しつづけるわけにはいかない。PWK用は加工するといっても先端を切り飛ばすだけでテーパー部 には手を加えない。
 
スロットル開度小のときのガボガボはアイドルジェットを下げることで収まるだろうと考えた。 IJは#75からデロ標準付属の#50に下げた。
 
 
ところがドッコイ。走ってみるとガボガボが全然治ってない。クリップは下から2段目に入れてるが、 クリップ位置の調整でどうにかなるレベルのガボガボでは無さそう。
 
PWKのマニホなどのフィッティング用のホースバンドを買いに来たラフアンドロードの駐車場で クリップ位置変更。しようとしたら手元が狂ってクリップがどこかへ飛んで行ってしまった。
 
クリップが見つからなかったので仕方なくホースバンドの包装を止めていたホチキスの針を ニードルにグニッと巻付けて帰ってきた。巻付けた位置は最上段だったが、 やはりガボガボは治っていなかった。
 
ここまでで、一点重要なことを思い出した。PWKのニードルは段付きなのだ。
 

デロニードルの円筒部分の直径は2.5mm。
PWK用は段の下、テーパー開始前の円筒部で2.4mm。
 
 
家に帰り、デロニードルVer.1に取り換えて走るとちゃんと走る。アイドルジェットが薄いということも無さそう。
 
テーパー開始前の円筒部分はちょうどスロットル開度1/2くらいまでの領域だ。たった0.1mmの直径差であったが、 スロットル半開時にメイン系からの噴出し量が過剰になり半開状態でガボガボしてたのだ。
 
半開よりさらに開けるとアイドル/スローポートからの噴出しが無くなるので正常に動いていた、 というワケだ。
 
 
さて、やっと全開エアクリ仕様で普通に走るようになったのだが、高回転の伸びが良くない。 距離もなかったしまだプラグの焼けに不安があるので、いつもの最高速アタックポイントを 走ってないのだが、どうも80km/h以降のパンチが無い。
 
普通はプラグの焼けで混合気の濃い薄いを判断するところだが、現時点では薄すぎなのか プラグに焼けが出にくいだけなのか判断できない。もう少しMJを替えながら走りまわってみて 上限と下限を見極めてみたいと思う。





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