キャブレタ換装進捗状況


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グランドアクシスBBSではBIGキャブが大はやり(笑)。
 
ワシもBIGキャブ入れてみたいなぁ、なんて思いつつヤフオクを覗きに行くとデロルトのφ22とφ20が出品されていた。
“デロルトの新品錆有り”が\5,000というのは妥当な値段なのかどうか判断がつかなかったし、 オークションなんて経験がないのでその時は保留した。
 
でもやっぱりBIGキャブ化は気になるのでパーツ屋さんとかに行くとキャブキットに目が行く。 キャブ単体でだいたい\15,000前後が相場らしい。それを考えると\5,000はお買い得かなぁなどとは思ったが、 もうあの物件は終了してるはずであった。
 
その後、解体屋に行く用事があったのでキャブレタも物色してみることに。G-Axisの排気量を考えると250ccの片排用 なんか使っても面白そうだが、250cc用となるとかなりデカくてメットインボックスとエンジンのスキ間なんかには 入りそうもない。
 
あのスキ間に入りそうな大きさ....で探してみるとフルサイズ50ccのキャブくらいしか無さそうだ。 値段を聞くと\1,800とのことなので、ものは試しとTZR50用のミクニφ19を買って帰ってきた。
ところが、買って帰ったミクニは外観はソコソコだったのだが、開けて見ると中が緑色に腐食していてイッキに萎えた。
 
そのままヤフオクを覗きにいくと、このあいだ終了したはずのデロルトφ22がまた出品されている。
\1,800のゴミで萎えたあとに“新品\5,000送料込み”とか聞くとムショーに欲しくなる。
なにやったかなぁ。いろいろブラウザに指示されるままにアチコチクリックしてヤフオクに参加する準備をして とりあえず最低価格(開始価格)で入札。その日の夜8:00の終了を待つ。月額\280を払わなければならないらしいので 落札したら一旦停止しておかなければならんじゃろ。
 





部品取り用キャブレター入手

BIGキャブのフィッティングパーツ取り用に、千刈商会で JOG系の2本引きキャブを買ってきた。
 
スクーター用としては珍品の部類に入る寒冷地仕様のキャブレタで、出所不明だが外見はそこそこ程度の良い品だった。
 

どのくらいヘンなキャブかというあたりは→こちらを参照。
出所不明なので“謎キャブ”と呼ぶことにした。
 
当初、謎キャブからオートチョークユニットをデロルトφ22に移植しようと考えていたのだが、 採寸のためにバラしてみると、これが意外に汚れてる。
サーモアクチュエーターのオーリングなんて硬化してて外そうとしたらバラバラに砕けてしまったのだ。 使えるのか?コレ。

サーモアクチュエーターを氷で冷やしてみるとプランジャが引っ込む。一応機能しているみたいだ。

逆にライターで炙ってみるとプランジャがズルズルと出てくる。
 
アクチュエーターを室温まで冷ました状態でCADに図形を入力して、気温25℃時のオートチョークの開き具合を模擬してみると....

ほとんど閉じてるようなもの。開口してるのは面積にして22%。夏場はチョークは要らないと思う。
オートチョークはイグニッションをONにしてる間ずっとヒーター(サーミスター)に電力を与えつづけている。 走行中はほとんど使わないだろうし、電力ももったいないのでチョークはマニュアルにしてしまうことにした。
 
冬場にチョークを引いてからセルを回すなんてオトコらしいのだ。





デロルトφ22到着

9/11、16:30。ヤフオクで落札したデロルトφ22が手元に届いた。
キャブレタ一個にしてはやけに仰々しい梱包だ。

開けてみるとなにやらカタログのようなものがはいってる。

カタログの下に新聞紙で緩衝された内箱。中にはいまどき珍しい油紙。

油紙の中からデロルトφ22が顔を出す。

カタログの袋の中に出品者の経営するパーツ屋さんのステッカーが入っていた。エアクリーナにでも貼るか。

中に入っていた挨拶状。律儀な出品者....
 
実はわたしはヤフオク初体験。オークションとなれば出品者と入札者の駆け引き、入札者同士の小競り合いとか、 そんなイメージがあったのだが(笑)、初めてのオークションはホノボノとまたつつがなく進行した。
 
出品者もオークションで値を吊り上げる気は毛頭ないみたいで、あくまでオークションの場を利用した 定価販売というスタンスだった。
 
 

ダンゴ3兄弟。左から謎キャブ、デロルトφ22、TZR50用ミクニφ19。

奥行きはどれも大差無い。

背面の比較。実はデロはマニホールドに差し込むのではなく、マニホールドを外から 咥え込む、という取りつけ方法を取っている。

ピストンバルブの比較。デロのピストンはφ27。あれ?  
わたしは今まで“キャブの口径”とはピストンバルブの直径を 指すのだと思っていたのだが、デロルトでは素直にベンチュリー径を口径として表示してるようだ。
YAMAHAの純正キャブはベンチュリーが円形断面をしてないのでベンチュリー径=口径とはならない。 YAMAHAのカタログに記載されるキャブ型式はたとえばG-AxisならY16Pと、ピストンバルブの径を謳っている。
YAMAHA式ならデロルトφ22はφ27ということになる。

真円断面のベンチュリー。

マニホールドを外して採寸するのが決定となったので、せっかくだからリードバルブを換えちゃおうと、 デイトナ製のカーボンリードを買ってきた。
性能改善はフィーリング程度なのは過去の経験で知っている。あくまで自己満足。





デロルト作図開始

作図中。

フビンなOSじゃ。

マニホールドは形状を入力し終わったら早々に取りつける。ゴミとか入りそうで心配。
カーボンリードはただノーマルと取り換えるだけ。

3KJのエアクリダクトを取りつけるとエアクリがキャブに引っ張られてる感じだった。 ダクトとキャブを切り離してみるとだいぶダクトとキャブが離れる。

こんど着けるデロがだいぶ大きいのでオアツラエムキと言えなくも無い。

キャブ上方のクリアランス。

スケールを当てて撮影。

ワイヤー側方クリアランス。





やっぱり実物に当ててみないと感覚が掴みにくい

マニホールドとデロの接続方法を考えていると、どれくらい咥え込ませて良いものか迷う。 ノーマルキャブでも下側はたいしたクリアランスは無かったはず。
というわけでちょっとデロを車体に当ててみることにした。
 
 
 

外側からイキマスかぁ?

エアシュラウドとは当たるか当たらないかキワドイ状態。当たったって問題無かろう。

エンジンマウントのサポートとフューエルホース接続部がだいぶ接近する。

キャブ側方(車両前方)より。

大問題発生、キャブ下部とエアクリケースが干渉してダクトが届かない。

チョコっと削れば入る、というレベルの干渉では無さそう。

ケースの角とフロート室の前面がガッツリぶち当たっている。

キャブとケースが当たってる状態でのケース固定部の様子。ぜんぜんダメ。





入力作業に戻る

マニホールドにどれくらい突っ込んで良いのかは分かったが、いくらガチガチとイジクリ回しても エアクリとデロの干渉は回避できそうにない。
エアクリのことは後で考えることにして、車体を元に戻してデロの形状入力と ピストンバルブ駆動リンクの設計に戻ることにした。
 
 
 

だいたいの形状を入力完了。
使わない部分(キャップとか)の入力は省略。




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頭を冷やそう

エアクリとデロの干渉で作業が行き詰まった。
社外パワーフィルターの装着も視野に入れてパーツ屋を物色してみたりしたが、こんどはフィルターがフレームに当たりそう なので「キャブを前に向けるか?」なんて考えたりしつつ、「前に向けるとなるとマニホールド自作....ダメか」。
こんなときは部屋を片付けたりすると良いアイデアが浮かんだりするものだ....
 
 
 

使用前(左)、使用後(右)。
 
ほぼ半日使って片付け完了。夕方メールチェックしてみるとNoripapaさんから着信。わたしがエアクリの干渉で悩んでるのは 知ってるので「エアクリーナーを前方に移動してみては」とのアドバイスだった。
 
おお、その手があったか。前々から駆動系冷却にステンメッシュの専用エアクリーナーを付けようと思ってたので、 そのためのダクトの新設も同時に解決できる。丸々イタダクのである。Noripapaさんありがとー。
 
このアドバイスと片付けとはなんの因果関係もないが、やはり部屋を片付けると問題が解決する傾向にあるのは確かなのだ。(笑)
 
(でもこの後、別のページのアップロードにケリを付けるべくラストスパートしていて10日ほど作業をサボッていた)





デロルト加工開始

 
デロを取り付けるにあたって、ノーマルエアクリとマニホールドを使う予定なので、デロの入り口と出口をノーマルに 合わせた形状にする必要がある。
 
出口はベンチュリーと同芯なのでベンチュリーを加工機の主軸に固定すればよいのだが、入り口はベンチュリーとは 6mmオフセットされているのでベンチュリーを正(しょう)にして固定して削ることができない。
 
しかし部屋がきれいだと思いつくことも冴えている。イヤ簡単に考えれば良いことに気がついた。
テキトーに回転テーブルに固定してプラハンで叩きながら芯を出していけば良いのだ。
 
なんだ、カンタンじゃぁ〜ん。ということで作業開始。
 





入り口加工

15分ほど掛けて芯を出し終わって削り始めたところ。

1ストローク0.025mmくらいでゆっくりネジ山を削り落として行く。

フランジ面も整地しておく。

ほぼ切削完了。

入り口切削完了。外径35.95。アダプタを介してエアクリに接続予定。

今度は出口の加工。これはベンチュリ中心軸を把持させるための治具。

ベンチュリ中心軸を回転中心にしてグルグル回しながら出口のツバを削り落とす。 切削量は今夜決めるので加工はあした。

こんな感じでデロを2本引き化したい。




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出口加工

ベンチュリ中心軸を回転台に固定。

切削開始。

ツバを落としたところ。

加工完了。

どんどんヤプナイズされていくデロルト。





出口ジョイント製作

アルミ削り出し。デロとの結合は圧入にて行う。

圧入は最後の最後。ちょっと当ててみた。ちなみに手で押してもこれ以上はジワリとも入らない。
 
 
ここで軸と穴の圧入固定について。
デロの穴径は31.75以上31.80未満(31.80挿入不可、31.75挿入可)なのでジョイントの外径は31.82とした。
φ50までの軟金属(アルミ、銅、真鍮)は軸を穴より0.05mm大きく仕上げると圧入で固定することができる。
ホントは「直径に対して+何%」とJISで規定されてる(JIS-B-0401)のだが、材料の違いによる補正計算とか 異種材料同士のハメ合いについて規定がないので、「良く使う寸法領域」としての10〜50mmでは穴径+0.05mm で作っておけばだいたい間違いはない。穴径を±0.025mmで測定するのは難儀だが、加工行程を工夫すれば 加工途中のワークを使って測定することができる。

圧入完了後予想図。




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チョークレバー

 
 
渋谷の東急ハンズをウロ付いていていいものを見つけた。
 

チャリンコ用のサムシフター(親指変速レバー)、チョークレバーに使えそう。 7段変速用なのでチョークの開きを7段階調節できる(かも)。
「ゼッタイ分解しちゃダメ」と書いてあったのに気が付いたのは、硬すぎるクリックを和らげるために 与圧用皿バネを一枚抜いた後だった。
 
 
安い。
シフターとアウターチューブ、先端のバナナ管(と言うらしい)を合わせて税込み\1,950。 使えるかどうかは当ててみないと分からないけど気軽に衝動買いできる値段だと思う。
バイク専用部品でこれくらいのもの(比較対象としてはハイスロなんかが同レベルか?)を新品で調達すると イッキにイチマンエンを超えたりするものだが、チャリンコ用品は市場が広いのだろうか?ほかにもハンドル用 クランプなんかアルミ削り出しのブラックアルマイトで\2,980とか、やっぱりバイク用に比べて一桁安い。
D.I.Y.の水道用品とチャリンコ用品のコーナーは掘り出し物と出会えることが多くて楽しい。




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もいっかい当ててみた

 
 
このあいだ作ったジョイントの取りつけ確認と、デロを取りつけた状態でのクリアランスを見る。
 

まずは回転止めの突起を切り取る。これを取ったからってキャブが10,000r.p.m.で回転したという話は 聞いたことが無い。

切断終了。OLFAカッターでスパッと。

ジョイントをはめてみた。「ズズズッ、カポッ」と気持ち良くハマった。
安心してデロに圧入できる。

上部は40mm近いクリアランスがある。といっても駆動リンクも40mm近くの高さがあるので、 もうすこしコンパクトになるよう検討する必要がある。

エアクリとの接続はこれくらいの隙間を埋めるアダプタを作れば取り付きそうだ。
この状態でエアクリボックスは全体的に18mm前方、10mm外側方向へズレている。

キャブ前方のクリアランスが予想外に大きかったので、リンク全体をキャブ前方に押し出してみることにした。
チョ−ク系との干渉を回避したかったのだ。

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