ウェイトローラはどこのが良いのか

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キタコパワードライブ(ハイスピードプーリー)を組んで約500km走行。
セッティング変更とプチオーバーホール(→) 実施のためミッションケースを開けて
プライマリースライディングシーブの中を見てみると、パワードライブに付属してきた
ウェイトローラ(以下WR)が見事に偏磨耗していた。
 
ノーマルのWRは4000kmも走って、偏磨耗は全くなかったというのに、たかだか500kmの走行で
こんなにくっきりと偏磨耗が出るなんて。ひどいものでφ15だったローラが14.75まで削れていた。
Axis90のサービスマニュアルによると、φ15のWRの使用限界は14.5とのこと。
最悪であと5〜600kmしか使えないということか?
 
この現象はキタコのWRに限ったものなのか?またはこのプーリーには何を入れてもこうなるのか?
6ヶのWRのうち、3ヶが異常に磨耗しているのでプーリーの特性という可能性もあるが、
6本のガイド溝のどこに入れたWRが異常磨耗していたのか記録し忘れたので何ともいえない。
 
スライディングシーブ側のガイド溝はノーマルよりずっとキレイに仕上げてあるので
原因はキタコWRの潤滑性樹脂の材質にあると考えるのが自然だろう。
 
家の近くのラフアンドロード川崎店ではキタコを始め、DAYTONA、CF-POSH
などのWRを取り揃えている。
これらを同じ条件で取りつけて走行することで各社のWRの耐磨耗性能や摺動性を比較し、
最も優れたものを今後のセッティング変更用に選定したい。
 
 
 

まずはその惨状からご覧あれ

 
 
P000209s.jpg 500kmの走行で異常磨耗したキタコ製10g。
偏磨耗水平部から反対側の円筒部までの高さ14.75mm
偏磨耗の幅は最大で5.1mm。磨耗の無い部分で測定した直径は15.1mm。
 
参考に、重量のバラつき(各セットの重量構成の内訳)も測定してみた。

10.1g×4、10.2g×2
 
P000208s.jpg 4000km走行後の純正WR11g。
全く偏磨耗はない。
 
11.1g×2、11.0g×4
 
直径18.0mm
 
こんなことになると思ってなかったので、セッティング変更用にキタコ製WRを4種類も購入済み。
せっかくだから、手持ちのキタコWRでボアアップ&ハイギア組み込み後のセッティング変更を
試みた。
 
P000206s.jpg 組み込んで200km走行後のキタコ製8g。
こんどは6ヶが6ヶとも偏磨耗している。
走行距離が少ないので磨耗量は前回ほどではないが、
最大でやはり14.75mm、幅5.1mmの偏磨耗が生じている。
 
8.0g×6(測定範囲内でバラつき無)
直径14.9mm
 
P000229s.jpg 7g。グリスが染み込んで(焼き付いて?)清掃しても取れない。
 
7.0g×1、7.1g×5
 
直径15.1mm
 
 
P000228s.jpg 6g。キタコ製のうち使用後の表面の荒れがいちばん少ない。
偏磨耗もない。ただし使用は10km程度。
 
5.9g×5、5.8g×1
 
直径14.9mm
 
P000236s.jpg 9g。使用しなかった。
 
9.0g×1、8.9g×5
 
直径14.9mm
 
 

まずはDAYTONA製に換装

前回、キタコ製WRでベストセッティングが出たときと同じ8g×3+7g×3を装着。
この当時、7.5g×6は数が揃わなかった。
 
走り始めると、キタコセッティングと同じWR重量構成なのに、再加速時にやや吹けあがりぎみ。
これは、再加速時にセカンダリシーブのトルクカムがプライマリのWRを低速側に押し戻そう
とする力にたいして素直にしたがっているから。アルミシーブとの摩擦の低さを示している。
7g×3を外して代わりに8gを入れて走ってみると、これでベストセッティングという感じ。
キタコWRでセッティングするよりも、1ヶ当たり0.5g増やした構成で同じ加速性能が
出せるということになる。
 
耐磨耗性能も上々。8.5g×3+9.5g×3の構成で長野ツーリングに出かけた後のWRに偏磨耗は
全く見られなかった。この長野ツーリングでは約500km走行した。  
 
P000212s.jpg 500km連続使用のDAYTONA製9.5g
偏磨耗まったく無し。
 
 
 
 
 
P000234s.jpg DAYTONA製8g
 
8.0g×5、7.9g×1
 
 
 
 
P000233s.jpg DAYTONA製9.5g
 
9.5g×6(バラつき無)
 
 
 
 
P000237s.jpg DAYTONA製7.5gの内径をサラって6gを作ろうとしたんだけど、
削ったら5.1gになってしまった。ちゃんと鉄の比重7.85で計算したのに。
 
5.1g×3(バラつき無)
 
 
 
P000211s.jpg こんどこそ6g
 
6.2g×3(バラつき無)
 
 
 
 

次に、CF-POSH

実は試してない。
8g×3と7g×3を買うところ、6g×3と7g×3を買ってしまった。
んでもって何をトチ狂ったか、7g×3のほうを店に持ち込んで、「間違えちゃった、8gと交換して」
とお願いしてしまった。ホントは6g×3を8g×3に交換してもらわないといけないのに....
ラフアンドロードの店員さんは快く交換してくれたけど(未開封だったから)レジを通してないので
店を出るとき万引き防止ブザーをピコピコ反応させてしまった。
家に帰ってから間違いに気づいたときは後の祭。もういちど交換にいくのも恥ずかしいので
そのままになってるのだ。
機会があったら再挑戦したいが、DAYTONAが調子良いので....
 
P000214s.jpg CF-POSH製8g
ウェイトのドテッ腹にグラム数が表示してあって分かりやすい。
 
8.1g×3(バラつき無いけど看板に偽りあり)
 
 
 
P000230s.jpg CF-POSH製6g
 
6.2g×2、6.0g×1(看板通りなのは1ヶだけ)
 
 
 
 

DAYTONA製がよろしいようで

今回の比較走行で、YAMAHA純正、DAYTONA製に比べて、キタコ製WRは磨耗しやすいことが
わかった。
 
再加速時の回転上昇の鋭さから判断すると表面の摩擦係数もDAYTONAのほうが低そうである。
CF-POSHのほうも試してみたかった....
 
キタコ製は色によって(グラム数によって)材質が若干違うように見うけられる。
走行後の磨耗のしかた、グリスの染み付きかた、表面の荒れかたなどが各色でマチマチなのだ。
また、YAMAHA純正のφ15のWRは物によって価格がだいぶ違うが、もしかしたら
それぞれのWRで材質が変えてあるのかもしれない。となるとWRの滑りも買ってみないと
分からない。
グラム数の違いでWRの滑り具合まで変わってしまっては、チューニングのポイントが分かりにくく
なってしまう。
その点、DAYTONA製はというとグラム数の違いに関係無く樹脂部の材質は統一されている。
 
DAYTONA製WRは大抵のパーツ屋で取り扱っているので、「あ、セッティング変えたい」と思った
ときに入手できるのもありがたい。
純正品は取り寄せになるので待ってるうちに萎えたりして。
 
重量のバラつきが小さかったのもDAYTONA製。
各社のWRの重量のバラつきは直接走行性能に関わるレベルのものではなかったが、
バラつきの少なさは品質の安定性を計る指標にもなるだろう。
 
価格は?というと、YA-100の純正品(φ18、1ヶ\160、3ヶで\480)に比べると倍近い(3ヶ入り\850)
が、φ15でYAMAHA純正品をあたると1ヶ\300なんてのもあって、純正品に比べて必ずしも
高いとも言い切れない。ちなみにキタコは6ヶ入りで\1,530。
 
性能、品質の安定性、入手性、価格、品揃えを考えると、チューニング用WRはDAYTONAに固定して
しまって良さそうだと考えている。
 
 
 
P000215s.jpg それにしてもウカツに購入してしまった大量のキタコWRが目にイタイ。
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