ボアアップしてからというもの、
70km/h-6,400r.p.mくらいからアクセルを戻すと、 「ビー」とも「ジャー」ともつかない異音が発生するようになった。 最初の焼き付き異音を気にしつつも慣らしを行ったのだが、R246新二子橋にて最初の最高速アタックの際に何度かこの異音を再現させていると、その直後に突然エンジンが焼き付いてしまった。 路肩に寄せて停車しセルを回すと再始動。抱きつき程度で済んだわけだが、家への帰投時にも 同じ症状が出た。 ボアアップキット組付けの際オイルタンクを取り外したので、オイルラインに気泡でも混じったの だろうと軽く考えていた。 エキパイ周辺でオイル漏れその後しばらくは焼き付くこともなかったが、エキパイとシリンダ結合部のあたりからオイルが染み出していて、センタースタンドがトロトロになっていた。 これはボアアップシリンダのネジ位置が悪く、エキゾーストポートとエキゾーストパイプの センターがズレているためであろうと思いズレを修正したが、オイル漏れも異音も一向に解消しない。 オイル漏れはなくなったが....次にシリンダヘッド面研時の加工傷を研磨して再度組み付けると、オイル漏れはなくなったものの異音は収まらない。 原因不明の機関完全停止その後DAYTONAマフラーとC.D.I装着、ZOILコート終了を受けて全開カマすと今度は加速中、70〜80km/hくらいであっさり焼き付いて機関停止。 今度は深刻で、再始動できず家まで延々12km押して帰ってきた。 ボアアップシリンダ交換家までの押し歩きの途中何度かセルを回してみたが、やはりエンジンは始動しない。家に帰り、ノーマルシリンダを組みなおすと何事もなかったように始動した。 取り外したシリンダ/ピストンを見ても始動しなくなるほどの損傷は見当たらない。 プラグも損傷は無くそのまま再使用してるのでプラグも点火系統も異常なし。 キット購入店に持ち込んで店長に見てもらったけどやはり原因不明。 ボーリングしてもオーバーサイズピストンがないということなので、\35,000のところ \20,000で新品キットに交換してくれた。「一度だけだよ」だって。 それでもやっぱり焼き付きマフラー、C.D.Iをノーマルに戻し、新シリンダをZOILコート。駆動系の見なおしで加速性能が上がったのをいいことに250ccのバイクと遊んでいたところ R246新二子橋でまたもや焼き付き。再始動はできた。 とうとうメインジェットセット購入して、イヤだったキャブセッティングに着手。 その間も異音の発生は続いている。 40km/hで焼き付くかね過去2回焼き付きを起こしたR246新二子橋下り。やはりその日も異音が出たので60km/h程度で様子を見ながら通過する。 でも60km/hで走っても、定速走行に移るためアクセル開度を下げると異音が出る。 ワイドオープン-クローズ-ワイドオープン-クローズとだましだまし橋を通過して、 「やり過ごしたかな?」と胸をなで下ろし、R409への側道に入りかけたその瞬間、速度はせいぜい 40km/h程度だったはず、「クシュンッ。ルルルルル....」 もうなにがどうなっているやら....MJは#85なのに.... 異音=焼き付きの前兆 |
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GW後半、豊科の知人をAxisで訪ねた。 メインジェットは#80、ニードルクリップは最下段、パイロットエアスクリュー 戻し1と1/4回転。エアクリーナーを加工してからずっと開け気味にしていた 戻し回転を絞り気味にしたら異音はパッタリとやんで、出発前のプラグ点検でも こんがりキツネ色で良好な燃焼状態であることを確認した。 |
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往路、国道20号線石和付近の長い直線でも異音も出ないし焼き付きも起こらなかった。 ところが長野からの帰り、行きは良かったR20石和付近を巡航中、再び異音が発生しはじめる。 シグナルストップ時、アクセル全閉にするとエンジンブレーキよりかすかに強い減速がまるで 「ケホッケホッ」と咳き込むように出ていることに気づく。 そして約70km/hで走行中、例の異音。「やだな〜、早く直線終わらないかな〜」なんて心配しながら走行 していると案の定焼き付いてしまった。 再始動できたので良かったが、こんなところで完全停止に陥ったらと思うとゾッとした。 歩道に止めてエアスクリューを戻してみると(心配だったので工具一式持ってきていた)なんと2回転以上も 戻ってしまった。走行の振動で緩んでしまったらしい。 エアスクリュー締め込めば良いのか緩んでしまったパイロットエアスクリューを一旦締めて、戻し回転ジャスト1で再スタート。加速は若干鈍くなったが、やはり異音は出なくなった。 相模湖からの下り坂でうっかり魔の回転域7,400r.p.mに達しても異音も出ないし焼き付く そぶりもない 川崎に帰ってきてセッティング変更。 MJ#85、ニードルクリップ下から2段目、パイロットエア戻し1と1/8回転。 このセッティングで試走を兼ねて、長野旅行で壊したGPSの修理依頼に秋葉原まで出かけた。 やはり異音の発生は無く、エンジンは快調。しかしMJが濃すぎたのか高回転の吹けは悪い。 秋葉原からの帰り、R15からR131への分岐の陸橋上で思い切って最高速アタックをかけてみた。 いくら伸ばしても異音もなければ焼き付く様子もない。ふにゃぁ〜っと見事に吹けきった。 最高速のほうは90km/h@7,200r.p.mで頭打ちだったが、なにか出口が見えたみたいで気分が 良かった。 |
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セッティング変更、約100km走行後のプラグ。 |
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本件に関して考察ノーマルキャブはパイロットエアスクリューを開け気味にすると、ある回転域で空燃比が極端に薄くなるのではないだろうか? 正確には、ノーマルキャブレターはある一定の空気流量がキャブレターボアを通過している状態で スロットルを閉じていくと、気化ガスの吐出が少なくなるあるいは全く無くなる流量域があり、 パイロットエアスクリューを開け気味にするとその傾向が強くなるのではないだろうか? ボアアップを行うと、同じ回転数でもキャブを通過する空気流量は上がる。 FENG-MINGボアアップキットは115ccなので、7,400r.p.mでボアアップエンジンが回転しているとき、 ノーマルシリンダに換算すると8,400r.p.mの回転時に相当する空気流量がキャブレターボアを通過して いることになる。 ノーマルシリンダで8,400r.p.m時にアクセルを戻すとどうなるであろうか? 9,000r.p.m以上回した報告もあるし、ボアアップシリンダよりも発生熱量が少ないので焼き付きはしない だろうが、異音くらいは出るかもしれない。 このように、ある回転域で突発的に空燃比が下がるのであれば、焼き付きの兆候がプラグの焼けに 現れないことの説明にはなる。 最高速付近、ボアアップシリンダの発熱は頂点に達する。こんなときに一瞬ガスの供給が止まって 超希薄燃料状態が発生すれば、放熱容量だけはノーマルシリンダと変わらないボアアップシリンダでは ひとたまりもあるまい。 今後のチューニングの方向パイロットエアスクリューを締めこむと、焼き付きの兆候である異音が無くなるのが分かった。ストマジ用Vベルトのおかげで最高速度到達時の回転が7,200r.p.mに下がってるので、7,400r.p.mで 焼き付かないかどうかはもっと何度も回してみないと分からないが、6,400r.p.mで異音が発生しないので 条件が好転していることだけは明らかだ。 パイロットエアスクリューを締めこむと、中低速の加速が若干鈍るのでクラッチとウェイトローラの 再調整は必要になるだろう。 そしてメインジェットは思い切ってノーマルの#78まで戻してみよう。 焼き付いたらそのときはそのとき。キタコボアアップに変えてみるか。 とうとう人柱としての自覚が出来てきたようだな>>オレ で?結果は?本当に長い道のりだった....さっそく朝からセッティング変更作業開始。メインジェットは#80にした。せっかく買ったメインジェットセットを無駄にするのも何だったので。 2くらいどうってことなかろう。ニードルクリップは下から2段目。パイロットエアスクリューは1回転戻し。 ウェイトローラは8g×3+7.5g×3のうち8g3ヶを7.5gに変更して、7.5g×6の構成とした。 AM10:00。組み立て完了。今日は天気がよいので学生時分によく行ってた横浜かもめ町の岸壁に 試走を兼ねて行ってみることにした。 調子いいみたい走り始めると中低速は変更前と変わらない。若干吹けあがりすぎるような気もするけどまあいいや。綱島街道をひた走る。心配していた異音は出る様子はない。浦島丘から第二京浜道路に出る。 アタック第一回第二京浜に入って最初の信号が青になった。ここから約1km、信号なしの直線だ。ひたすら全開。メーター指針は90km/hで止まったが、焼き付きの兆候はない。 前方に車が近づいたのでここで終了。異音も出ず。 異音再び、スクリュー緩みか?ところが、横浜駅前を通り過ぎてR16に入り桜木町駅前の直線道路。異音がするしアクセル全閉で減速すると咳き込みがでているみたいだ。幸い、直線道路は終わったので歩道に上がって エアスクリューを点検する。まさかね、こんなに早く緩むわけない。戻し回転1を確認して 再スタート。しかし直線部分でやはり異音。戻し回転数に関係無く、シリンダ温度が上昇すると。 異音が出て、最終的に焼き付いてしまうのだろうか? かもめ町に着いて一休み。いまいちブルー。一回最高速アタックすると不安定になるようじゃ 安心して乗ってられない。押さえて乗るのももうイヤだしなぁ。Axisのボアアップは焼き付きは 宿命なんだろか?などと思いつつ帰路につく。 帰り道でもやはり直線が長く続くと異音が出てくる。この調子だと多分家に着く前に一回くらい 焼き付きそうである。 ダメ元、スクリュー更に締めこみふと、「エアスクリューをもっと締めこむとどうなるんだろう?」と思い、歩道に上がってスクリューを1/4回転締めこんでみた。 再スタート。中速で排気音が「バーッ」から「クウォーン」に変わった。異音も止まった。 吹けあがりぎみだった低速も落ち着いて、7.5gWRにジャストフィットといった感じ。 もしかしてとうとうベストセッティング出たか? アタック第二回綱島街道には入らず、R1を北上する。以前謎の機関完全停止を起こした場所に来た。「やってみよう。ここからならバイク死んでも押して帰れるし」アクセル全開。 若干の下り坂、ストマジベルトのせいであっさり大台にかかろうとする。 下り坂で100km/h出ても参考記録にしかならないので、そこでアクセル閉じる。 やっぱり異音は出ない。咳き込みもない。以前は全開走行するとそのあと異音が出始め、 そのまま走ってるとやがて60〜80km/hで焼き付きを起こしたのだが、今回は全開走行後も 異音の発生が無い。全開走行前のままいい調子だ。 立て続けにもう一度アタック、悲願の大台突破また前方の交通がおおきくひらけた。平坦路だ。こんどこそ最高速アタック。95km/h、まだ伸びる。全開にしてから約20秒....大台に乗った。前方に車が近づく。 アタック終了。 終了後もエンジンに異常は感じられない。とうとう克服したのだ。 帰投後、タコメータの最大回転数を見ると7,720r.p.mであった。 とうとうセッティングが出たたしかに非常に長い直線だったから伸びに伸びて大台に乗ったわけだが、以前のセッティングでは伸ばすと焼き付くので100km/hまでなんか伸ばせるワケがなかったのだから、安心してひたすら 伸ばせる仕様になったことは大きな前進だ。 |
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大台突破。帰投後のプラグ。 |
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おつかれさん。Axis。 これからバンバン全開走行するぞ。 |
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