PWK28復活編、エアクリーナー製作

グランドアクシス改造奮闘記TOPへ
 
 
 
PWK復活に向けて、まずはマニホを用意しました→(マニホールド編
 
このマニホを使うとキャブが前を向きます。
前を向いたキャブの口からヒネリ下げてノーマルエアクリに接続することも出来るかもしれないんですが、 この前向き吸気システムを仮組してみたとき(→マニホ編)に、キャブから直に前に向かう筒状のエアクリをイメージしたんです。
相棒のランナーでもPWK33にPP(ポリプロピレン)製の筒状エアクリを付けていて (→ランナーエアクリ編)、 なかなか静かで走行性能も悪くないので、 この形式のエアクリーナーが気に入ってるんです。
 
カウルやステップボードとの位置関係から、外径100mm程度の筒状にすれば、 ステップボード上で、両足の間に収まるようなエアクリーナーが造れそうです。
 
ちょうど所用で訪れた東雲ライコランド で、PWK28の口に合うフィルターを売っていたので、 フラッと闇雲買いして帰りました。
 
 
 

K&N、RC-0500

ライコランドで買ってきたのはK&NのRC-0500というフィルター。
外径が89mm、長さが102mm、キャブを入れる口は内径52mm、\3675でした。
 

これを前向きPWKに取り付けてみたのですが、 フィルター上辺がフレームの一部(シート前部を支える逆Uの字の部分)にかなり接近します。
というかクリアランスはゼロです。
 
フィルターとフレームのクリアランスがゼロってことは、フィルターの外側を覆い、 かつフレームに干渉しないようなエアクリケースを作ることは不可能です。
早々にあきらめて、次候補フィルターの選定に走ります。
 
ちなみに、PWK28の入り口の外径は50mm(段差最浅部では49mm)ですが、 フィルター接続部内径52mmでもクランプで締めてしまえば全く問題なく使えました。
たぶん50mm前後の内径だったらなんとかPWKに使えるんだろうな、という印象を持ちました。
 
 
 

K&N、RC-0410

ライコランドにはRC-0500のほかにPWKに使えそうなフィルターは置いてませんでした。
近所のNap's世田谷 にも純正置換え用ラインナップ以外は魅力的な在庫はナシ。
たまたま用事があって寄ってみたNap's三鷹 にも使えそうなものはナシ。
 
手近に在庫がないとなると取り寄せになるので、どうせ取り寄せるんなら最適形状のものを探したいですよね。
いうワケで、K&Nのフィルターにはほかにどんな形状があるんじゃ?と、「K&N」をキーにして検索してみると、 K&Nの商品ページが出てきました。
K&N High Performance Air Filters
ここの、 Universal, Custom & Racing Air Filters の表を見ると、RC-0500よりも細くて長い RC-0410というのが目につきました。
先にダメ出されたRC-0500より細いので、フレームとのクリアランスが稼げます。
 

RC-0410は外径が76mmで長さが127mmです。
 
外径76mmのシリーズにはもっと長さが短いコンパクトなものもあるんですが、 RC-0500よりも細くなるのであれば、RC-0500より長いものをチョイスして、濾過面積を稼いで吸気抵抗を少しでも減らしたいところです。
そして、エアクリケースに使えそうなPPケースの寸法などを考えると長さ152mmのものは使えない、 となるとRC-0410以外は今回は使えそうにありません。
キャブを入れる口は内径が48mmですが、RC-0500の経験から、±3mmくらいならどうにかなるんじゃね? という感触を得ていたので、キャブとの接続には問題はないだろうと判断しました。
 
じゃぁ、このRC-0410を買えるところって、どっかあるのん?
“RC-0410”をキーにして検索してみると、バイク用品をweb通販してる web!keがひっかかりました。
さっそくweb!keにアカウントを作って、RC-0410を一個ポチっとな。
送料や代引き手数料を含めて\4,958、ポチから4日で届きました。
ワザワザ店頭に探しに行かなくても、待ってるだけで欲しいモノが買えるこの状況!
webショッピングはイイよね〜
 
ちなみに、フィルターラインナップの中には“オフセット型”というのもあるんですが、 これは基本的に平べったい円盤状フィルターのキャブ取付部をオフセットさせた形状なので、 キャブ軸方向に長くて、かつ取付部がオフセットしてる商品はありませんでした。
あったとしてもそんなイビツな形状のフィルターを収納できるケースを見つけるのも難儀だし。
 
また、取付フランジが20度曲がってるのもあるので、 フィルターそのものを斜め下に向けてクリアランスを稼ぐこともできるんですが....
なんかさ、下向きチ○コみたいでカッコワルイじゃん....
 
 
 
 

エアクリケース

今回Gアクには、ランナーに使ったPPケースの一回り小さいものを使います。
容量は1.35Lになります。
このケースを使った場合、フィルターを小径化したとしても、 フィルターとケースを同軸で配置するとフレームに干渉してしまいそうです。
 
なので、ケースとフィルターを偏芯させて、ケースだけ下方にオフセットさせることにしました。

こうして出来たのがこのエアクリです。
 

ケースとフィルターの固定:
フィルターの背面にあたる蓋にフィルターの口を通す穴を12mm偏芯させて開けて、 その穴の周りにビスを通す穴を環状配置して、 フィルターのベースのゴム部分にタッピンビスで直止めしました。
 

ケース先端に付いてるのは洗濯機の排水経路に使うらしいゴム製エルボーですが、 よく「豚鼻」と言われるエアクリ入り口ダクトの代わりになるように取り付けてみました。
前出のランナーで、この豚鼻の有無でだいぶ吸気音の大きさが変わってくるのを学んだので、 静かなエアクリには豚鼻必須って感じで付けてみたんです。
 
 
図面上で検討してるときには、ケース前部も何かで支えてやらないとモゲるんじゃないかと心配してましたが、 出来上がってみると結構な強度があって、そのまま伸ばしておいても問題なさそうな気がします。
 

横から見るとこんな感じです。
エアクリケース上部とカウルのクリアランスが狭い気がしますが、 エンジンユニットがスイングするとエアクリは逆に下がるので問題ないはずです。
 
 
 
 

エアクリ容量について

ところで、このエアクリって性能的にどうなん?って思いますよね。
オレも正直小さいかな、って思うんですが、 じゃ、逆にどれくらいの容量を確保すれば十分なのか?ってことになると、 はっきり「排気量の○○倍程度」みたいな数値を聞いたことがありません。
 
そりゃぁ確保できるんならデカイに越したことはないのは間違いないんですが、 十分な容量を確保できない場合はどうすりゃイイのか?
 
最近思うんだけど、常に5,000r.p.m.以上で走るスクーターにはエアクリ容量って、実は影響少ないんじゃないかな?
 
クランク室で発生した負圧によって生じる吸入波動って、つまり波じゃん。
エアクリ容量や回転数に関係なく常に音速でリードバルブからエアクリ入り口に向けて進行してるでしょ。
ここでポイントになるのは「吸入波の進行速度は一定、しかし、エンジン回転数は常に変動している」という点。
回転が低い時は、吸入波と次の吸入波の間が十分にあいているので、 一発の波動でより多くの空気を動かすためにエアクリの容量が大きいほうがよいと思うんだけど、 高回転域ではリードバルブからエアクリ入り口までの間に常に複数の吸入波が連続していて、 一回の波動で動く空気がエアクリ容量をはるかに下回るはずだと思うんです。
つまり高回転域ではエアクリ内の空気はキャブに向かって流れっぱなしの状態になってるのではないかと。
そうなればエアクリの容量よりは、入り口の口径やフィルターの抵抗なんかのほうが影響が大きくなってくるんじゃないかと思うんだよね。
ランナーも過去に高回転のストールが収まらなくて、エアクリ容量の増大なんてやってみたんだけど、結局キャブのセット変更で収まったし、 Gアクの現行横出し吸気システムも、エアクリを単室化した後に容量削減をやってるんだけど、特に変な症状は出ませんでした。
ストールが収まったランナーもエアクリ容量は2.15L、しかも濾過前後を合わせた全容積です。
2.15Lでも180ccのエンジンが普通に回るんだったら、110ccのエンジンに1.35Lのエアクリを付けても、 やっぱ普通に走るんじゃね?
 
もちろん、もっとデカいエアクリケースを付けることができれば、アイドリングからクラッチミート、 変速動作中盤までのピックアップがより良くなると思うけど、これ以上容量確保できないんだから仕方ない。
 
ギア車みたいに中〜高回転にスムースにつなげる必要があるエンジンでは、 吸入波動がエアクリ内部で収束する低回転時に、一回の吸入波動で吸い込める空気が多くなるので、 エアクリ容量が大きいとメリットも大きいと思います。
 
結局、エアクリは着けるか着けないかが一番重要であり、 着けたら最後、できるだけ容量やフィルター面積を稼いで吸入抵抗を低くする。
容量が確保できないんならできないであきらめる。
ストールとかが出はじめたらキャブのセットでどうにかする。
そして、いくら設置方法や容量を工夫したところで直キャブにはかなわない。
ってことでイイんじゃないかな。
 
今回のエアクリも、少ないとは言え最大限の容量を確保したわけだし。
 
 
 

元のエアクリは?

純正エアクリーナーを使わなくなったのでここに空きスペースができるんですが、 ちょっと贅沢(≒ムダ)な改造をやってみました。
 

新品の純正クリーナーボックスを買ってきて、 キャブに向かう口を塞いで、 中の隔壁を取り除きます。
 
こうしてできたボックスを取り付けると、 フィルターの全濾過面積が駆動系冷却に導入されるんです。
つまり駆動系のためだけのエアクリボックス〜!
なんてムダで楽しい改造なんだ〜!
これは以前どこか他のサイトでやってるのを見た記憶があります。
 
他にも、例の洗濯機ホース(→N.F.A.I.S)で メットインボックスの底と繋いで、開口部はチャコシかなにかでスクリーニングして、 メットインボックスの中を強制換気する案とか、 色々ムダアイデアがあります。
 
 
 

キャブ本体フィッティング編へ

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送