マフラー穴あけ
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2005年は正月からロングストローククランク&ボアアップ、 Axis90系のプライマリと怒涛のごとく改造を進めてきました。
90のプーリーを入れると加速は楽しいのですが高速域の伸びがイマイチ。 最高回転が7,600〜7,800r.p.m.で頭打ちになっているので、 変速機のせいというよりエンジンの高回転出力が足りないのでしょう。
高回転出力を求めてチャンバーを入れるにはまだサイレンサーとか作らなければならないし、 チャンバー入れるならキャブのほうを先に大きくしておきたい。 等々、まだまだ準備不足なので、 以前から気になっていた“マフラー穴あけ”をやってみることにしました。
最近はノーマルマフラー使用で120km/hも出る車両なんかがあるらしいのですが、 そういった車両はマフラーに穴をあけて排気の抜けを良くして 高回転の出力を稼いでいるのだそうです。
穴位置の検討
ノーマルマフラーの改造といえば
Noripapaさん
と
vuuさん
が良く知られていますね。 同じ位置に穴をあけることにすればあまり悩まずに済みそうですが、 どうせやるなら「更に萌え方向」を目指してみたくなるもんです。
どこにあけましょうか....
ほしぶどうさんのサイト
にGアクのマフラー分解画像がありますが、 この画像とvuuさんの排気系の改造記事を参考に考えました。 Noripapaさんちの記事は2005/1月時点で見れなくなっていました。
また、マフラー内部の分かりやすい図解として
ヤマハの排ガス浄化システムのニュース記事
を紹介しときます。 URLを誰かに送ってもらったんだけど誰からもらったか忘れちゃった。 内部の支持構造に若干違いがありますが、消音構造自体は50も100も同じようです。(当社比)
ヤマハの図解で排気ガスの流れを考えると、
(1)エキパイから流れてきたガスはラッパ状の開口からマフラー最後部室に放出
(2)最後部室から中くらいの太さのパイプを通ってマフラー最前部室へ
(3)最前部室から隔壁に溶接された細いパイプを通って隣の部屋に
(4)この部屋から最後の細長いパイプを通って大気に放出
となっており、vuuさんのマフラーは最前部室の隣の部屋に穴をあけているみたいです。
「vuuさんより萌え方向」となるとvuuさんより一つ前の最前部の部屋にあけるようですね。
更なる萌え方向として「マフラー後端部に穴あけ」が考えられますが、 最後部の部屋は放出されたての、ほとんど減衰していない排気圧がかかるので、 穴をあけるのは簡単でもDQN高校生のスクーターみたいになっちゃうヨ。 半キャップを首からぶら下げたりシート先端にエビゾリで乗ったりと、 ライディングスタイルそのものの変更を迫られそうだ。
整流エルボー
マフラー最前部の部屋に穴をあけると、穴がかなり前のほうを向いちゃいます。 車両運送法で「排気ガスは後方(進行方向に対して)に排出する」と規定されてるんだそうで、 穴あけっぱなしだと最悪整備不良でパクられちゃうかも。 つーか勝手に穴なんかあけた時点で整備不良だけどな。
まぁ遵法精神はこの際ほっといても以前ショットガンチャンバーで サイレンサーを色々試作したときに、前向き放出にしたらエライうるさかったので、 穴が前を向いてると乗っててストレスになること請け合い。
なんか、こう、クリッと後ろに向けるアイテムないかなぁ〜、 って、ありましたぁ〜、っていうか以前から目ぇ着けといたんですぅ。
よく行く
東宝日曜大工センター・成城店
で「何かに使えそうだなぁ」と眺めてた、 銅製のエルボー管で二個で\231、 本来は水道関連に使うアイテムのようです。
一番細いところで内径13mm、 細すぎず太すぎず、まさにオアツラエムキと言えます。
これの片方を切り飛ばします。
で、コレをマフラー本体に固定するんですが、2mmの真鍮板でワッシャ状の板を作って、 マフラーの外周になじむようにトンカチで整形、 板とエルボーをハンダで着けてM3のネジでマフラーに固定することにしました。
排ガスの抜けすぎを防ぐためにマフラーに差し込むほうはスリーブをそのまま残すことにしました。 これを切ってマフラー内壁とツライチなんかにすると、ジョウゴみたいに排気が流れ込みそうです。 ジョウゴみたいに流し込んだほうが良いのか、今回みたいにスリーブである程度タメたほうが良いのか、 ハッキリいって判断できません。なんとなく程々にしといたほうが良い気がしてスリーブを残しました。
スリーブでタメなくても、穴径を絞ればあけっぱなしにしても同じくらいの抜けになるでしょう。 その場合は6mm〜9mmの間にベストな数値があるような気がします。
穴あけ
タイヤに排気ガスを当てない、上に向けるとオレがうるさいので下向き、 樹脂カバー使用前提、34mmの円盤が付くくらいのスペース、 となると穴位置はあまり迷うことはありませんでした。
銅エルボーの外径にあわせてφ18ホールソーで穴あけ。
中の管をちょっとド突いちゃいました。
エルボー取り付け
マフラーの穴にエルボーを差して円盤に固定する向きを決めて、 バーナーとハンダでジュワッと溶着。
円盤の穴に合わせてマフラーの胴体にM3のタップを立ててボルトで固定。
マフラーの胴体は薄板なのでタップはどうかな?とも思ったけど、 元々投げ槍な改造なんだから今更ネジの心配なんかしてもしょーがない。
完成
ネコのチンコみたいでカワイ〜!
普通に横に並ばれても気付かないでしょうね。
(ウルサイから分かるでしょうね)
DIYの水道用品は侮れない。われながらウマイ部品見付けたもんだと思う。
試走
●うるさくなった
3,000〜5,000r.p.m.くらいで、「ボボボボ、グルルル」とこもったような音。
市街地走行では倍くらいうるさい感じ。ネコとか通行人とかが思わず振りかえるレベル。
7,000r.p.m.以上は穴あけ前と変わらない感じ。
●低速トルク落ちる
トルク低下をはっきり体感できる。
WRを合計で3g程度軽くしたほうが良い感じ。(結局合計で6g軽くしました)
●高回転出力はとても良い
穴あけ前は7,400〜7,600r.p.m.で頭打ちになって、80km/hからの伸びがなかったけど、 穴あけ後は変速終了とともに一気に7,800まで回転上昇して80km/hをあっさり超える。 このときの回転は7,900r.p.m.
500mほどの市街道路でのテスト加速だったのでここから先は伸ばせなかったけど、 最高出力が出る回転が500r.p.m.ほど上方シフトしている模様。
●トホホなオマケ
エンジン停止後、本来のエンドパイプからノロシが上がっている。
バイパス管から風が入るのでエンジン停止後もマフラー内の空気が動くためと思われ。
●ハンダだいじょぶか?
ひとっ走りしてエンジンを止めるとハンダ独特の香ばしい匂いがします。
最前室の排ガスははかなり高温のようで、 整流エルボーを組立てたハンダが溶ける寸前まで温度が上昇してるのかもしれません。 つーか機械の不調は五感で察知しろっていうでしょ? ニオイで分かるくらいだから、そのうち何かが起る、間違いない。 ヤケにうるさいと思ったらエルボーがこっち向いてたりとかな。
総評
面白いエンジンになった
低速トルクが落ちたといってもWRを調整すればフル加速時にはトルクが落ちた領域はパスしちゃうし、 音がウルサイのも低回転域での話しなので高回転変速にしてしまえばコレも問題なし。
で、WRを合計6g軽くしたところ、発進時のフルスロットルでフロントがポーンと上がる上がる。 ただしこれはアイドリング→クラッチミートまでの駆動系の慣性モーメントが クラッチベルに当った瞬間の話しなので“パワーリフト”とまでは行かない。
とは言えハンドル引かなくてもフロント上がるようじゃかえって乗りにくいので、 ボスを切って変速域全体をもうちょっと高速側に振ってみたい。
「よーしパパマフラーに穴あけちゃうぞぉ〜」なんて言って始めた改造にしては 得るものが多くて大満足でした。
やっぱ取れた
エンジンを止めるとハンダのニオイがするので「取れるかも」と思ってましたが、 エルボーをつまんでゆすってみると「コキコキッ」と動きます。
製作から走行100km足らずでした。
排気の熱でハンダ緩む→排圧で飛ぶ。
「じゃハンダって何℃で融けるん?」と思ってパッケージの能書きを見ると275℃、そーか275℃じゃダメか。
745℃の銀ロウで着けました。
今度は何キロ持つでしょうか。
fin
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