5FAプーリー更正プロジェクト:その1



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G-Axisを購入してやっとナラシが終わって全開にしたとたん、 変速の途中でトルクが落ち込むいわゆる「変速の谷」が発生するのでガックリきたものでした。
 
この「変速の谷」はノーマルプーリーをヤスリやリューターで加工して失敗したときに出たことがありましたが、 無加工のノーマルプーリーで出るってドーイウことよっ!!
 
その後KITACOのパワードライブキットを導入し、加工に加工を重ねて現在に至るわけですが、 プーリーストッパー の検証の途上でG-Axisのノーマルプーリーの形状がおかしいことが判明、 「5FAノーマルプーリーもココを直せば良くなるかもしれません」と書いておいたところ、 “Yz”さんという方から「手持ちの5FA貸しますので検証に使ってみてください」というお話をいただきました。
 
実はわたしの5FAノーマルプーリーは、 真中のメタルベアリングをパワードライブに移植しちゃったので使用不能だったのです。
良い機会なのでYzさんのご厚意に甘えてみることにしました。





“BH-1”&“BH-2”? 2種類のノーマルプーリー

Yzさんとプーリーの受け渡しの算段をしていたところ、 Noripapaさんから「手持ちの5FAにBH-2というプーリーがあるのでコレも使ってみます?」との連絡があり、 その“BH-2”プーリーにはわたしの手持ちの“BH-1”にあったバランス取り穴が無いとのことなので、 面白そうなのでそれも貸していただくことになりました。
 
するとYzさんからも「わたしのBH-1にもバランス取り穴ありません!?」と連絡がありました。 これは興味深いですね。
 

勢ぞろいした5FAノーマルプーリー。Yzさん、Noripapaさん、ご協力ありがとうございます。
 
識別用にわたしの手持ちBH-1に“1-1”、YzさんのBH-1に“1-2”、 NoripapaさんのBH-2に“2-1”とナンバリングしました。

裏っかえすとナルホド。
わたしの1-1だけが1番スロットのフチにバランス取りの穴があいてます。





見た目の違い

これはわたしの手持ちのBH-1“1-1”
オレンジで丸を付けたところに特徴のあるマークがあるのがわかりました。

WRガイドの付け根のこの模様。

同じBH-1である1-2にはありますが、

BH-2にはありません。





寸法上の違い

コレが一番大切なんだけど一番検証が難しいんですよね。
簡単な形状ならいざ知らず、鋳物(ロストワックス)なのでどこを測ったら良いのか判断に苦しみます。
 
とは言え、最初に5FAに疑いを抱いたポイントを測定するのがまず第一でしょうね。 実際一番測りやすいポイントであることも確かですから。

というワケで前回 と同じくプーリー中心からWRストップまでの寸法を測ります。
 
 
 
 

測定結果をグラフにして重ねると何か見えてくるかと思いましたが、 特別BH-1とBH-2の間に違いは見られません。
 
目立つことといえば1-1だけが他の二つと反対の方向にブレていることでしょうか? 1-1は三つの中でただ一つバランス取り加工してあった個体です。
 
ブレの幅はどれも0.15で、精度に関してはBH-1もBH-2も同等ということになると思います。





単なるロットナンバーでしょうね→BH-1,2

“見た目の違い”の項で示したように、 BH-1とBH-2は刻印だけでなく型そのものが違うのは間違いないでしょう。
 
ただ出来の悪さはどちらも同じだし、 2型のG-Axisも相変わらず変速の谷が出ているということなので、 どんな刻印のプーリーが入っていても5FAであれば変速の谷が出る、
つまり「BH-2は改良型」ということだけは無さそうです。





バランス取りの有無について

1-2はYzさんが新車時から使っていたもので、車体の製造時期はごく初期のものだそうです。
わたしの車体のほうが製造時期が新しいけどバランス取りしてあって、 バランス取りしてないNoripapaさんから借りたBH-2はさらに新しいものだそうなので、 バランス取りの有無と製造時期とは直接関係なさそうです。
 
要は時期に関らずあまりにバランスの悪いものだけバランス取りしてある、ということなのでしょう。





プーリーの写真もいただきました

このページを見た“しょうぢさん”という方が手持ちの5FAの写真を送ってくれました。

 
上の写真で、
左上BH-2バランス取り 初期ロット車 (5FA-1
右上BH-1バランス取り 最終ロット車 (5FA-1
中下BH-2バランス無し 中期ロット車 (5FA-1
 
なのだそうで、「最終ロットは、変速の谷が、感じられませんでした。」とのことです。
 
まず最終ロット車にBH-1が着いていたという事実。
これにより「BH-1or2のナンバーは製造時期とは無関係」ということが確定しました。
 
次にBH-2にバランス取りがあるものとないものがある。
これにより「BH-2は改良型?」という疑問も完全に否定されたことになります。
 
さらにはノーマル5FAに変速の谷がないものもあるんですねぇ。 モノによって精度がマチマチということは大当たりするものもあるというワケです。
昔から「無改造で70km/h出るパッソル」とか「120km/h出るJOG」とか怪しいウワサを耳にしますが、 宝くじと同じで「当たりはあるらしい」ということでしょうか。
 
しょうぢさん、どうもありがとうございました。 それにしてもどうしてこんなにいっぱいプーリー持ってるんですか?(笑)
(後にわたしも笑ってられない状況になります:笑)





実際に着けて走ってみませう





まずは図上検討

今後の改造のために入手したプーリーをCADに入力したので、 闇雲に取り付ける前にどんな具合になるのか見てみることにしました。
 
プーリーをKITACOのパワードライブに変えてから、スライディングシーブは6回、 フィクストシーブは2回と改造を重ねて現在に至るので、 ノーマルプーリーに戻した途端どんな走りに陥るのか覚悟しておいたほうが良いかと思ったものですから....

オレンジの線で表したベルト断面図形はパワードライブでのベルト最大リフト及び最低落ち込み位置、 水色がノーマル5FAプーリーでのベルト上下位置です。
 
改造プーリーと比べれば当たり前だけどベルト移動量が少ないです。 高速側は仕方ないとしても低速側の落とし込みが足りないのがイヤですねぇ〜
 
 
 
このページを編集してる時点で、
排気管→Realize-ShotGun
プライマリプーリー→KITACOパワードライブ+改造4VPフィクスト
クラッチ→3YJウェイト軽量化加工
なんですが、排気管はノーマルに戻さないと発進できないような気がします。
 
ベルトの落とし込みが減るけど、軽量化クラッチでなんとかバランスが取れるかもしれません。
 
ある程度フルノーマルプーリーの検証が済んだら小径WRを投入して低速域改善に努めたいと思います。





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試走→不具合原因究明編

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