ShotGun用サイレンサー自作
その3-バッファー設置編



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サイレンサー消音構造編へ
 
 
ShotGunチャンバーの静音化の為にサイレンサーをTZR純正に換装して走っていたところ、 取付が弱かったためにサイレンサーが落ちそうになりました。
 
サイレンサーが重いままではどうやって取り付けても弱いところを見付けて破壊が進行しそうなので、 軽量サイレンサーを自作するとともに取付け方法も見直してみました。
 
サイレンサー本体はそれまで付けてたTZR用に比べて1/2に軽くなったし、 取り付けステーは逆に強くなったのでもはやサイレンサー脱落なんて自体にはならないと思うけど、 いざ走ってみるとやっぱりTZRサイレンサーを付けた時とは段違いにウルサイ(泣)
 
静音性を得るにはある程度サイレンサー自体を重くしなければイケナイんでしょうか?
でも、現状筒抜け構造の消音体なので中にジャマ板や何かを仕込むことはできるので、 もうちょっと根を詰めて自作にこだわってみることにしました。
 
 
 





自作Ver.2:消音バッファー構造採用





成形済みグラスウールを入手

別の用事でラフアンドロード川崎店に行ったとき、 グラスウール類のコーナーに筒状に成形されたKIJIMAのグラスウールが売られてるのを見つけました。
 
そのときは買わずに帰ったのですが、考えているうちにこのウールを使って新しい消音構造を思いついたので、 後日外径52mm、内径25mm、長さ250mmのものを買ってきました。
 
長さが250mmでは足りないのですが、 それによってできた空間に消音バッファー室を作ってみることにしたんです。
 

インナーチューブが刺さってるのがそのグラスウールです。
その手前の消音室については後述します。
 
 
今回のサイレンサー改良工事ではサイレンサー外管はVer.1をそのまま使います。
内部の空間は328mmなので、新グラスウールの全長250mmを引いた78mmの空間で バッファー室を作ることになります。
 
構造としては、涙滴形状の消音バッファーを中空のバッファー室の中心に配置。 消音バッファーはできるだけフローティングに近い(つまり保持アームはなるべく細く)することが、 排気の抜けやすさを確保する上で重要になってくると思います。
 
バッファーの直径はインナーチューブの内径と同じとし、 ギリギリ排気衝撃波が直接排出されないような構成にします。
 





バッファーコーン

コーンはアルミの棒材から、 支持プレートは5mmの板材から削り出しました。

支持プレートを前後に分割したコーンで挟む形にしたので、 ウルサイようならプレートに環状配置した穴の径を絞ってみようと思います。





バッファー室外壁

バッファー室外壁は40mmのアルミ管から作りました。
衝撃波緩衝のためにウールを巻くので多孔構造にします。 6mmの穴を3ヶ×24列、合計72ヶあけたものを2本作り、 この2本の間にバッファーコーンを挟みます。
バッファー室全体をサイレンサーアウターチューブの中に保持するために テフロンで作ったリングを両端に圧入しました。





バッファー室組立

バッファー室を組立てて排気入り口側から覗きこんだところです。
このトンガリに排気をぶつけて分散させてから、 メインの消音室でグラスウールにより消音しようと考えたのです。

メインの消音室のインナーチューブと組み合わせたところです。
このインナーチューブは外径25mm、内径23mmのアルミ管から作りました。
ええ、一個一個チマチマとボール盤で穴あけしましたとも。

 
どんな穴をどういった配置であければ良いかを検討するにはCADが威力を発揮しますね。 穴径や配置を色々変えてベストな構成を探しました。
メインのインナーチューブは33ヶ×12列+34ヶ×12列。3.4mmの穴を計804ヶあけました。
804ですよ!804っ!延々と続く単純作業で精神崩壊するのかと思いましたが、 それほどタイヘンな作業でもありませんでした。
すでにコワレてるのかもしれませんが....

バッファー室の外側にウールを巻いて、
その外側に例の卒業管を被せます。





サイレンサー組立

組立てた消音管にウールを巻いてサイレンサーアウターチューブに突っ込むんですが、

圧縮成形済みのウールの外径が52mmです。
アウターチューブの内径は51mmなんですが、 「押し込みゃ入るだろ」と高をくくってたら入りませんでした。 仕方ないので外側を一巻き剥がして使うことにしました。





サイレンサー重量測定

前作(792g)より軽い684gに仕上がりました。
インナーチューブをアルミで作ったのが効いてます。前作のインナーチューブは鉄製でしたから。





Ver.2試走

まだウルサイです。
というか、排気をバッファーにブチ当てて拡散させるという積極的な消音構造にしたことに比べて、 効果があまりにも薄いと感じられます。
反面パワーの低下はありません。
 
キャブレーションの関係もありますが、 スロットル全閉で減速する時にデトネ傾向とおぼしき「グワラン、グワラン、グワラン....」 という音がサイレンサー全体から響きます。
 





自作Ver.3:消音バッファー構造変更

排気の排出経路にジャマモノがあるにしては排気の衝撃波が大して減衰もされずに排出されている感じなので、 バッファーコーンを囲むようにあけた排気流路をもっと絞ってみようと考えました。

前回の排気流路は7mmの穴を30°等配で12ヶ明けてあります。
 
 
排気の流れを阻害しないように出来るだけ大きな穴を隙間無く配置したんですが、 あまりにもスムースに抜けてきて全然消音されなかったという感じでした。
 
ShotGunのテールパイプの内径が19.8mmなのを考えると、 バッファーを囲む排気流路の開口面積もその程度まで絞っても良いんじゃないでしょうか?
 
直径19.8mmの円の面積と同じ面積となるような小径の穴の直径と穴数を出す計算式をExcelで組んで、 良さげな穴径と穴数の組合せを検討しました。
 
ところが、19.8mmの穴と同じ開口面積を得るなら、2.5mmの穴なら12ヶとか出てしまいます。 いくらなんでも2.5mm×12ヶじゃフンヅマリになっていかにも高回転がドロップしそうです。
せっかく計算式を組んだ甲斐も無く3mmの穴を24ヶあけることにしてしまいました。

手前が新しい多孔板です。
 
 
バッファーを支持する多孔板を作り直しただけなので、 その他の部分や組立ては全開のVer.2と同じです。
 
ただ、今回はバッファー室と消音室の配置を入れ替えてみることにしました。
 
 

 
これは前作のVer.2の内部構造です。
マフラーの膨張室からサイレンサーに入った排気は、バッファー室でバッファーに当たって分散した後、 バッファー後部でふたたび集合してグラスウール消音管に流れ込みます。
 
 
 

 
こちらが今回のVer.3の内部構造になります。
マフラーの膨張室からサイレンサーに入った排気は、まずグラスウール消音管で減衰されてから、 バッファー室でバッファーに当たって分散した後、径を絞った多孔板で攪拌されてから排気出口に進みます。
 
 
 
またこのような構造に変更した動機には、 前作Ver.2で走行中にマフラーの振動を大きく感じたことも大きく寄与しています。
 
バッファー室はグラスウール消音部に比べて重量があります。
このためサイレンサー全体の重心がバッファー室寄りになって、 マフラーが振動する際取り付け部から離れたところに重心があるためにサイレンサーが大きく共振し、 結果としてサイレンサー変更により重量は軽くなったにもかかわらず、 振動が逆に増えたのだと考えたからです。
 
バッファー本体、外側の多孔管や支持用テフロンリングなど重い部品を持ったバッファー室を、 取り付け部に近いところに持ってくることで共振エネルギーの低減を図ろうというわけです。
 





Ver.3試走

ゼンゼン静かになってません(泣)
バッファー室の流路を絞ったのに排気の衝撃エネルギーはチットモ減衰してない感じです。
 
Ver.2の試走で気になった「グワン、グワン....」という、 サイレンサー全体から発する騒音がまったく減っていないために、 バッファー室に施した細工がまったく効いてない、といったところでしょうか?
 
ただ、マフラーの振動は軽減できました。
重い部品の近くを固定するというのは効くみたいです。考えてみれば基本中の基本ですね。





こうなりゃもうヤケ

サイレンサー全体が騒音を発しているということは、 とりもなおさず排気の衝撃波が減衰しきらないままアウターチューブに到達しているということであり、
 
「減衰距離を大きく取る→インナーチューブ径とアウターチューブ径の差を大きく取る」
 
ことで静かになるでしょうか?
 
アウターチューブは現在使ってる外径55mmのものが最大なので、 これより大きいとなると外径60mmのものを買ってくることになります。
ま、\2,500くらいだったし、他の用途にも使えそうなのでいずれ買ってみても良いでしょう。
 
取り敢えず手元にある材料を物色していたら、 部屋の角で洗濯物などを掛けられていた外径20mmのアルミパイプが目に付きました。
前作までのインナーチューブは外径25mmのものを使っていましたが、 20mmパイプを使ってインナーチューブ径を絞ると、 アウターチューブまでの到達距離が長くなるのはモチロン、 若干抜けが悪くなるだろうから音も更に静かになるかもしれません。
 
前々作のVer.2で、多孔管製作がそれほど骨の折れる作業でもないことがわかったので、 サイレンサーの全ての長さを使ったグラスウール消音管を構成するための、 超ロングインナーチューブを作るのも非現実的とも言えません。
 
グラスウールもまだ余ってるし手持ちの材料だけでVer.4が作れそうだと分かれば、 あとは振り向くことなく作業に埋没するのみ。
 
 
 
 
ガンバレよ〜!オレ

 
 
 
 
と、言うワケで、
 
原点回帰編
 
につづく

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