PWKはどうなっておるのか? PartIV セッティング編


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G-Axisに京浜PWKを装着すべく、水道管改後ろ向きマニホに、解体屋で拾ったBigリード(\100)、 ママチャリのシフトワイヤー改スロットルケーブル、GSX1400用エアクリエレメントを装着して、 いよいよ試験走行に臨む。
 
 
 

最近、結果を急ぐあまり組み直し時に不手際を連発していたので、 作業開始前に一呼吸置き、1ステップ毎に確認しながら組立作業を進めた。





始動は良好

この日、関東地方はもうちょっとで春一番というポカポカ陽気。チョークは引かずにセルを回す。
3,4発目で火が入った感触があったけどアイドルせず。アイドルスクリューを締めこむと始動。 アイドルを開始すると不安定はない。
 
3分ほど暖気をかけて、不安定が無いのを確認してイグニッションを切る。
小一時間ほどおいて、走りに出られる用意をして再びエンジン始動。ちゃんと掛かるし不安定もない。





吸気音は?

シートを開けてアイドルさせると、さすがにほぼ直キャブなので“パコパコ”と騒々しい。
でもシートを閉めると全く普通のアイドリング音。キャブは半分以上メットインボックスの中だし、 吸気口はエルボーで90°上方へ曲げられて完全にボックス内に開口してるので、 分厚い樹脂板とシートに遮られて吸気音が漏れてこないみたいだ。
 
ただしスロットルを開けるとノーマルの比ではない。
ノーマルしか乗ったことがなくてこの音を聞いたらウルサイだろうと思うが、 ノーマルエアクリに穴を明けたり、インナーダクトを引っこ抜いたりして乗ってられるだけの 神経があれば許容範囲だと思う。わたしもその一人(笑





低回転不安定

走り出すと低回転でバビバビとカブッてるような感触。これはエンジンが暖まると緩和したんだけど、 スロットルを半分以上開けるとストール気味になる。
 
走らないほどヒドイわけでもないので、そのまま試走続行。
R246に入って、あいかわらず中回転域は不安定ながらも、ダマシダマシにスロットルを開けて行くと 全開で走行可能。前回の走行で80km/hしか出なかったところで100km/h近く出ている。
まぁ、ケッコウな追い風なのでそのせいもあるだろう。
 





エアクリ脱落

新二子橋を過ぎて、瀬田陸橋のアンダーパスに入ったところで突如エンジンが不安定に!
スロットルを半開以上にすると回転が落ちてくる。なんとかダマシダマシアンダーパスを抜け、 不安定な回転の感触から「絶対アイツが....」とニヤニヤしながら路肩に止めてシートを開けると、 案の定エアクリエレメントが抜けてメットインボックスの中に転がっていた。
PWKと雨どいダクトとの接合部が、吹き返しの生ガスでビチョビチョだった。
 
エレメントを強く押し込んで試走再開。一応走る状態として休憩予定のDIYまで走りついた。





マニホに結露発生

休憩予定の東宝日用大工センター成城店の駐車場でシートを開けて各所点検。
今度はエレメントの脱落は無い。でもエレメントを外してみるとエルボーの中は相変わらず生ガスでビチョビチョ。
さらに....

チョットわかりにくいけど、水道管で作ったマニホの表面に水分が結露している。これは面白い現象。
ガスが気化する際に周りから熱を奪って、一番薄いマニホ表面を冷やして空気中の水分を凝結させたのだ。
マニホ表面は他の金属部分(発熱しないフレームとか)に比べるとたしかに冷たい。
 
 
以前、HONDAのREADのマニホにはヒーターが仕込んであると聞いたことがある。 せっかく気化したガスが長いマニホの途中で液体に戻るのを防ぐためなんだそうだ。
わたしのマニホも対策が必要だろうか?
断熱材を巻いただけでは逆効果。現状ではマニホ表面から気化熱を奪っているので 断熱材を巻いて熱が奪えなくなると気化が悪化するだろう。 やるとすればREADのようにヒーターを巻いてその上から断熱材を巻くことになるだろう。 それはそれで面白そうな改造だ。





セッティング変更開始

日用大工センターで日用品やらエアスクリューを回すロングマイナスドライバーやらを買って、 駐車場でセッティング変更。
 
スロットル半開以上の不安定は前回のBigキャブであるDellortoPHBL22ASで経験済み。 ニードルクリップ位置が合ってないのだ。
前回の改善策であるニードル変更に相当するようにクリップを3/5から5/5に下げる(ガス濃い目に変更)して 試走復路に出る。
 
ところが事態はさらに悪化。マトモに走らないので300mほど走ったところで停止して、 取り敢えずエアスクリュー調整。
戻し回転を1.5から1.0に
 
→状況変わらずで再調整。
戻し回転1.0から2.0に
 
一向に改善せず。路肩でエンジン停止してクリップ再調整。
クリップ5/5から1/5に(ガスを薄くした)
今度はアイドルが不安定に。(この不安定は後に別の原因があることが判明) アイドルスクリューやらエアスクリューをいじってるうちにアイドルが落ち着いたので再び走行開始。
 
今度は超安定。スロットルを開けてもストール発生せず。吸気音もパコパコの間隔がなくなって、 周波数が縮まって音圧が低くなった感じ。
 
低回転のトルクがスゴイ。センスプを弱くしてからマイルドになってた駆動系のままでフロントが浮いたり。 ただしそれはクラッチミートの瞬間だけだったりする。路地から出るときなどは逆に怖かったりで、 ここまで低速なくてもいいのでヤッパリ圧縮下げようかなぁ〜、と思ったりして。





最高速計測

スロットルワークに対する反応が落ち着いたところでいつものR246新二子橋で最高速チェック。
 
まず神奈川→東京方向。追い風。
橋に登りきって平坦部分の終わりで98km/h。 明らかに追い風の影響で駆動系まで吹けきってゴンゴン唸っていた。
 
瀬田陸橋の上で折り返して東京→神奈川。向かい風。
平坦部分の終わりで82km/h。
 
両者の平均を取って90km/hといったところだ。ハイギアを外してから80km/hしか出なくなってた駆動系のままで 最高速が上がったのはPWKのおかげだろう。
 
ただし、風や道路の勾配の影響を受けやすいのは絶対パワーがない証拠。
排気系もなにかやってみないとねぇ。
 
このセッティングだとマニホに結露発生せず。
キャブ入り口もガスの吹き返しがなく渇いている。
 





アイドル不安定(突然回転上昇)

調整作業の折りに出るアイドル不安定が、何回か繰り返すうち“エンジンを掛けた状態でセンスタ立てる瞬間” に発生していることに気付く。
 
センスタを立てて回転上昇(5,000r.p.m.くらいまで上がる)させてイグニッションを切ってシートを開けて キャブを点検すると....
 
 

駆動ケーブルのアウターチューブが引っ張られていることが判明。
この状態からスロットルを全開(エンジンはOFF)にするとアウターチューブが元に戻るので、 センスタを立てる瞬間に一時的にワイヤーが引っ張られていると推測できる。
もうちょっと長めに作りなおしたほうがよさそうだ。素材は\980だしね。





初日総評

全般的に性能向上。
極太マニホで心配された低速時の不安定もレスポンスの低下もない。(走り出せないのでは?という観測もあった)  
最高速の上昇はPWKの性能なのか、マニホとBigReedで吸入抵抗が下がったことによる マージン拡大によるものなのか判断付かず。
全部セットで変更が必要なので個々の性能を単独で評価することも出来ないのだが。
 
セッティングについては、安定したことを以ってベストと判断して良いものなのだろうか? 今回使用したPWKは、YZ85の純正のセッティングそのまま。
セッティングにハマってから調べりゃイイヤ、と思ってMJ/SJの番手さえ知らないのだ。
YZ85はエアクリ付きで85ccなので、わたしの作りたい仕様に一番近いと考えて選んだ品だったが、 これが功を奏したと言い切ってしまって良いものなのか....
 





ガス濃い?

キャブをPWKに変えてから1タンクほど走りまわってプラグを外してみた。
走行感は特に悪い部分は無い。フロントが上がるほど加速するし60〜80km/hの領域でキビキビ動くので 乗っていて楽しい。
 
 

外したプラグは結構黒い。
アースフック座面環も濡れたスラッジが付着していて、「ちょっと濃いかな?」といった具合。
 
 
特に不満はないけど何か変えてみたくなるのが改造病の悪いクセ。
Nap'sで#135,130,125,120とメインジェットを買ってしまった。ちなみにYZ85用標準MJは#138。
 
以前から最高回転の頭打ち(7,400r.p.m.)が気になってたので、MJ下げで何か変化が出るか見てみたいところ。 これで変わらなければ2次圧縮くらいしか原因が残らないが....
 
 

#125で1タンク走ってみた後のプラグ。
白っぽくなったんだけど、どうしたものか....
グランドアクシスにしてからプラグがキツネ色に焼けたことが無い。 焼き付くまで下げるほど金持ちでもないシナ〜。
 
 
60〜80km/hの領域はさらに軽く回るようになったけど、相変わらず最高回転は7,400r.p.m.で頭打ち。 圧縮下げるしかないのか....
 
 





エアクリ(メットインボックス)修正





隙間埋めと吸気穴新設

大きめだったキャブ穴をギリギリまで埋めた。 最初にココに穴をあけた時に切り取ったクズをホットナイフで切り貼りして。
ボックスの中が大き目の砂粒とかでケッコウざらざらになっていたのだ。
 
 
これ以前はボックスとキャブの隙間から吸気していたわけだが、 隙間を狭くしたのでちゃんと吸気用の穴をボックスに明けることにした。

φ32のホールソーで合計10ヶ。
この上にサイドカウルが付くので吸気音は直接は聞こえないハズだけど、 どういう音がするかは走ってみないとわからない。





ケッコウうるさい→吸気音

3,500〜5,000r.p.m.あたりの低速領域でパカパカといかクゥオーンといった音が耳障りだ。 スロットルを思い切って開けてしまうと逆に重低音になって静かに感じるが、 住宅街でフルスロットルというわけにもいかない。
 
よく脱落するエレメントの改善と合わせて、もっと積極的な消音対策を考えてみよう。

 
 
 
 
というワケで次は
 
 
消音対策編

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