G-Axisでコーナリングをすると、時々脱出で失敗することがある。 ブレーキングしながらコーナーに進入、車体を倒しながら徐々にブレーキを緩めて クリッピングポイントからスロットルを開け始めるのだが、ブレーキリリースから スロットル開への一連の動きがどうもスムースに行かない。 ブレーキング終了後にスロットルが開ききらずに半ばストールのような状態になり コーナーの内側に落ち込みそうになり「オットット」となるのだ。 これはAxisのスロットルが全閉から全開までの角度が大きすぎるからだと考えた。 コーナリング時だけでなく、直線でも全開にするのに一回持ちなおすか 手首を不自然に曲げないとスロットルが開き切らない。 ブレーキに指をかけた状態でスムースに全閉から全開まで回ってほしいものである。 ハイスロに交換してみたいと思い立ち、市販のハイスロットルキットを見てみたが どれもパーツ構成の割に値段が高くて手を出す気にならない。 そんなとき、ジャンクパーツ箱の中にグリップインナーパイプにピッタリのアルミ管を見つけたので、 システム再インストールの際ほったらかしておいたCADを復旧して、オリジナルハイスロを 設計/製作してみることにした。 | |
用品製作まずは、フロントまわりの各所を採寸してCADにほうり込んでいく。次に、見つけたアルミパイプの寸法を基準に各要素を設計してゆく。 最終形状が固まるまで色々紆余曲折があったのだが、詳細は省略。 設計コンセプトは「ガタがないにもかかわらずスムースな回転!!」。スロットルパイプの両端を ボールベアリングで支持して、横方向のガタはコニカルワッシャ状に削ったテフロンリングで 吸収する。 なんと豪華な仕様だろう。まさに一点豪華主義。 スロットル開度はワイヤーの引き量とスロットルへの巻き付き径から割り出す。 CAD上の計算では、ノーマルのスロットル開度は78°。 これを45°〜50°くらいにしたかったので、新スロットルの巻き付き径を角度から逆算し 数値を丸めて再度新スロットルの開度を計算しなおすと54°となった。 まあ、作ってみて問題があるようなら巻き付き部だけ再設計すればよいのだ。 |
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注)画面は開発中のものです。(笑) 使用したのはAutoCAD-LT。バージョンはなぜか95。 我が家のオフィスアプリはいまだに全て95のままだ。 |
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製作し終わった用品。 ベアリングは手持ちを1ヶと新規購入を1ヶ使用した。 秋葉原中央通りサトームセンの隣の日産商会に行けば たいていのベアリングは在庫がある。 いちおう断っておくが、グリップは購入品。 |
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試しにワイヤーを付けない状態でスロットルをハンドルに入れて勢いよく回すと、 「シュルルルル〜ン」と超滑らかに回転。アアイッチャウ。 |
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新スロットル固定のためノーマルハウジング処刑スロットルユニットをハンドルに通すところまでは作ったが、セルスイッチ、ミラースロットルユニットの回転止めのため、ノーマルのスロットルハウジングを加工して 使用することとした。 スロットルワイヤーが入っていた部分を切り落とし、旋盤に咥えてハンドル軸にたいして 直角面を削り出し、そこにスロットルユニットをM4ネジ4本で固定しようと思ったのだ。 |
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ノーマルスロットルユニットを分解し、 |
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ハウジング部の、 |
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スロットルワイヤー収納部を弓ノコで切り落とす。 |
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おもむろに旋盤主軸に固定し。 |
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ハンドル軸にたいして直角となる面を削り出す。 ちなみにハウジングは、主軸にφ22.30に削った丸棒を咥えて、 その丸棒にハウジングを組み付ける要領で固定した。 |
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でも当ててみると....ミラー取りつけネジ穴が新スロットルユニットに近すぎてミラーが付かない。そんなとこまで当り図に入力してなかったので当てるまで分からなかった。 オマケにノーマルよりもハンドル幅が広くなってしまってスリ抜けで難儀しそうだ。 しょうがないのでクランプ形の固定ベースを作り足して、そのベースにスロットルユニット セルスイッチ、ミラーを取り付けることにした。 こんなことならノーマルハウジング処刑することなかったじゃん。 でも、この程度の設計チョンボはしょっちゅうだから気にすることないのだ。 ノーマルグリップ取れねぇ〜接着されてるよ。サービスマニュアルには「エアを吹き込んで接着を剥がす」なんて書いてあるけど、 ホントにそんなんで取れんのかい? |
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しょうがないのでカッターで切り裂き、ビリビリ引き剥がす。 どんどんノーマルに戻らなくなってゆく。 |
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左側ハウジングの回り止めボスが折れていた。 石垣島でコケたときの衝撃でブレーキレバーが無理やり ねじられたためだろう。合掌。 |
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取りつけ完了 |
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グリップって長さ2種類あったの? 知らんかったし、そのうえ違うの買っちゃったよ。 ノーマルより10mm長いので無理やり取りつけるため カウルバリバリ削る。オチテユクワタシ。 でもハンドル幅が広がるのだけはゼッタイイヤ。 |
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だけど、取りつけちゃえばそんなトホホは忘却のかなた。 グリップ端内部に見える真鍮製の部品が外側ベアリング軸。 内側ベアリングがグリップ基部にあり、スロットルパイプは 両端ベアリング支持でハンドルパイプに当接する。 銀色のYAMAHA車は黄色と黒でデコレーションするのが伝統なのだ。 |
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仮設セルスイッチ部。 ノーマルから外してカラーとコネジを使って仮固定。 ホントは松下の防水防爆マイクロスイッチが買ってあって サポート作って取りつけるだけなんだけど、なんだか こっちのほうがカコイイや。 |
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左側。 こちらもカウルバリバリ削った。 |
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ミラーはクランプにステーを取りつけてステーの穴にミラーを差して 下側からナットを締めて固定した。 逆ネジのタップなんか持ってないもんね。 |
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試走うわぁ〜こいつはイイや。ブレーキに人差し指と中指かけた状態で無理なく全開まで(全開は多少無理があるが)回せる。 ワイヤー巻き付き径が大きくなってるのでスロットルを回す力はノーマルより余計に必要な はずだが、両端ベアリング支持のおかげで重く感じない。 もっとも体力には自信があるからもっと重くなっても全然OKだが。 イイねぇ、コーナリングもバッチリ決まるよ。 上体伏せ気味で(ハンドルに体重かけちゃダメ。背筋で上体支える)コーナー出口に向かって アゴをしゃくってやって「こっちだシルバー!!」と指し示してやると「ヒヒィーン!!」って感じで 車体がコーナー出口を向く。 そこですかさず全開かましてやると、道路のデコボコでハネてなかばテールスライド気味に 加速する。 オオ〜、スキダヨアクシス。 ヒマだったのでラフアンドロードでパーツを見ていた。 ストリートマジックとG−AxisのVベルトを見比べていると、ストマジベルトなんとなぁ〜く 着きそうに見えてきて、衝動買いしてみた。 着くんかな?着いたとして性能はどうよ? 次、ストマジベルト装着→ |
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