ボアアップ後の修正とヘッド面研

改造レシピ一覧

 
 
前回のボアアップ後の焼き付き補修(補修くらいで済めばの話だが)とヘッド面研による
2次圧縮UPで全体的な馬力の向上を目指す。
P000044s.jpg 見事にタテ傷入ったピストン。リードバルブ側。
 
 
 
 
 
 
P000045s.jpg エキゾースト側もバッチリとタテ傷。
ピストンリングにもかなりタテ傷が入ってたんだけど見なかったことにした。
焼き付き後も燃費は全く落ちてないので、大した圧縮漏れもないのだろう。
シリンダ内面とピストン表面のキズ部を#2000の耐水ペーパーに
ギアオイルを付けて磨いてOKとした。
 
 
P000046s.jpg 取り外したシリンダヘッド燃焼室の様子。
私の経験上、この焼け色なら焼きつくほど温度が上昇したとは思えない。
脱脂の後、フライス盤に咥えて切削する。
なお通常、ヘッド加工は旋盤で行うのだが、我が家の旋盤は小さいため
シリンダヘッドを主軸に咥えることができなかった。
 
 
P000047s.jpg シリンダヘッドをX-Yテーブルに固定する。
このフライスは普及品のため、あまり精度がよろしくない。
主軸が微小に傾いてるので、X方向に走査させて削ると切削した面に
微小なトタン形のうねりが出て、そこから2次圧縮が漏れそうだ。
 
 
 
P000049s.jpg そこで、X-Yテーブルに、割り出し台を改造した旋回テーブルを固定し、
旋回テーブルにシリンダヘッドを固定する。
旋回テーブルの回転中心とシリンダヘッドプラグ穴を合わせる冶具と、
旋回テーブルの回転平面と切削面とを平行に保つ冶具をあらかじめ製作。
シリンダヘッドを旋回させて削ると、微小なうねりは円周方向に発生するので
ヘッドガスケットがうねりを吸収してくれる。
 
でもって、切削量は1.70mm。
なんで1.7なのか?ホントは2mm削ろうと思ってたんだけど、削ってるうちにスキッシュエリアが
ドンドン無くなっていくのが怖くなり、1.7でやめちゃったの。




小技。
排気タイミングを早める。

P000050s.jpg ピストンヘッドを金工ヤスリで切削。
この切削方法にピンと来る人、「ちゃんとしたJOG」バラしたことあるでしょ?
ピストンの排気ポート側を平面削りすることで、排気タイミングだけを
早めるのだ。面研で圧縮上げるから問題あるまい。
 
 
 
P000051s.jpg 切削は排気ポート中心付近で約1mm。
 
タテ傷は気にするな>>オレ。
 
 
 
 
排気漏れと見られる不快な異音(エンジンがある一定の回転域でビービー泣く)のを止めるため、
エキパイ中心とシリンダ排気口中心のアライメントを取る。
 
P000052s.jpg うわっ!!案の定エキパイ中心と排気ポート中心がズレてる。
エキゾーストガスケットがヒドイところで1mmくらいしか掛かってない。
 
 
 
 
 
P000053s.jpg シリンダのエキパイ取りつけ面にドリルで穴を明けてニードルベアリング用の
ニードルを立てて、このニードルでEXガスケット外周をホールド。
エキパイ中心と排気ポート中心を強制的に合わせる。
 
これについては、この後もっと良い芯合わせ方法を考えたので、
順次アップします。
 
 
P000054s.jpg EXガスケットはちょうどこんな感じで固定される。
エキパイ側はフランジにガスケットが入る段差が付けてあるので
シリンダ排気口中心とガスケット中心さえ合えばエキパイの中心は
排気口中心に合致することになる。
 
 
 
P000055s.jpg ちょっと見にくいけど、右手側のエキパイ取りつけネジが通る穴が
ヤスリでコスってあるのがお分かりいただけるだろうか?
取りつけだけでも苦労した挙句、中心さえ合ってなかったのである。
 
 
 
 



それにしても、YAMAHAの2ストスクータの排気口はなぜ逆オムスビ形なのだろうか?
排気ポートからスムースにエキパイの真円断面につなげていけばいいのに。
たしか70km/hJOGの次の型のJOG/CHAMPはすでに逆オニギリ形だったように記憶している。
ACTIVEにいたっては、エキパイとの接続部は円形に開口してるのに、その奥約3mmのところに
わざわざ逆オムスビになるように出っ張りが付けてあったのだ。
初めて排気ポート側面にトルクポケットが付いたBox'nも逆オニギリだった。
しかし、このオニギリの底を削り落として円形断面にしてやっても、出力向上もなければ
燃費低下もないのである。
YAMAHAがここまでムキに逆オニギリにするのにはそれなりのワケがあると思うのだが....  
 
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