プライマリシーブAss'yをキタコパワードライブに交換した。 加速の谷が解消されたが、最高速は90km/h台前半がやっと。 エンジン出力が走行抵抗に負けて、いわゆる「吹けきった」状態になっている。 高回転域の出力アップならボアアップかチャンバー交換となるわけだが、 “見た目ノーマル”と“待ち乗り性能”を重視してボアアップキットを導入することとした。 以前乗っていたAxis90ではカメレオンファクトリーのプーリーとボアアップだけで100km/h 出てたので。 このボアアップキットを紹介してくれたYSPのオヤジさんの話しによると、 このキットを装着した車両で焼き付きが多数報告されているようだが、果たして.... | |
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ボアアップキット:台湾FENG MING(フェン・ミン) INDUSTRY製。 YSP新目白 にて購入。価格\35,000(税込み) “戦馬っ!!”....なんだかなぁ〜。 ちなみに、組み付け説明書、パーツリスト等はなにもない。 店長は「速くならなかったら(車両を)持っておいで」と言ってくれたが、 人にやってもらうのはキライなので。 |
まずは用品チェックから。と言ってもリストが入ってるワケではない。 シリンダ、ピストン、ピストンピン、コンロッド小端ベアリング、 シリンダベースガスケット、シリンダヘッドガスケット、各1ヶづつ。 シリンダスタッド4本、シリンダヘッド締付ナット4ヶ、 ピストンリングは、TopともSecとも同形状。 セカンドリング内側に入れるエキスパンダ1ヶ。 |
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シリンダ側面の表示、“シリンリ(?)、101cc” ちなみに、ボアは55.5。ストロークは ノーマルのままなので 排気量は約115.15ccとなる。 |
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排気ポート。シリンダベース側より。 ポート形状はノーマルと類似。ポート側面のトルクポケットもそのまま。 シリンダヘッド面から排気ポート上辺までの寸法は ノーマル:29.5 FENG MING:30.5 |
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側面掃気ポート。シリンダベース側より。 シリンダヘッド面から掃気ポート上辺までの寸法は ノーマル:38 FENG MING:39.5 |
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ピストン全景。 |
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ピストンスカート掃気側。 ノーマルピストンにもこの長穴が開いてるけど、ケースリードには 不要なのでは? |
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ピストンヘッド。 いたってシンプルな球面形状。 |
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コンロッド小端ベアリング。 ノーマルと同等品。 |
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シリンダヘッド締付ナット。 ノーマルに比べると、頭が高い。材質はステンレス。 通常、シリンダヘッド締付スタッド/ナットは高張力のセットを用いるが、 ナットはステンのうえ、スタッドは亜鉛メッキで水素脆性除去処理を おこなった様子もない。 この2点(ナットとスタッド)はノーマルより性能が劣っている可能性が高い。 |
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今日のところはパーツのチェックだけにして、あとは明日。 初めての腰上解体なので、カウルは総バラしにしたい。 総バラされる前の様子を写して本日の作業は終了ぉ〜。 晩酌の片手間で排気/掃気ポートのバリをリュータで除去。 ボア内面にキズが付いちゃった。小さい小さい。 |
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翌朝カウルバラし作業開始。 ここまでバラしたところで、シリンダ交換だけならステップサイドと アンダーカウルの一部、マフラーとエアシュラウドをバラせばよい事が判明。 「どこまでバラせば、何ができるのか。」はバラしてみないと分からん ということで。 |
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カウルをバラしたところを上から見たところ。 |
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雨がポツポツ降ってきたので、玄関に引っ張り込んで作業。 |
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リアホイール、エアシュラウド、マフラー、キャブレター バラしましたの図。 |
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この後、シリンダヘッド締付ナット緩めてシリンダヘッド取り外し。 シリンダはベースガスケットを介してクランクケースと固着してたので プラハンでひっぱたいてシリンダ外した後、スクレパーでガスケットのカスを 除去。 |
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取り外したシリンダヘッドの燃焼室。 4,500km走った割にはスラッジの付着も少ない。普通はマックロ。 今日はココまで。カラダ八分目まで疲れたらビール飲んで寝るのが吉。 シリンダ外した穴にはウェス等をつっこんでおくと異物の混入が 避けられるとのこと。水平シリンダだし、玄関の中なのでそのまま。 |
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おはよ〜。今日はシリンダ組み付けるぞ〜。 例のシリンダスタッドは使用しないことにしたので、ノーマルスタッドを そのまま使用する。 タダでさえこのスタッドの脱着は骨が折れるので.... 取りかえるときはヘッド側のネジにダブルナットをかませて、 ベース側のナットを廻すのだよ。 |
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ベースガスケットの断面形状がシリンダ/クランケースの 掃気流路開口部形状と一致していない。 キットのガスケットをそのまま組み付けると、ガスケットが掃気の流れを 阻害する。 掃気流路はシリンダ側がクランクケース側より広くなってるので シリンダ側の開口部形状に合わせてガスケットの一部を切除する。 なお、このガスケットによる段差はノーマルシリンダでも発生する。 気になる方は切除されてみては? |
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ピストン、シリンダの組み付けは特に難しいことは無い。 時々セルを回しながらシリンダヘッド締付ナットを対角線交代で ジワリジワリと締め付ける。 規定トルクは1.4kg・mとなってるけど、気持ち多めに1.6kg・mで締めた。 え?なぜかって?趣味よ、趣味。 |
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でもって、なんでここまでバラすかな〜?と思ったでしょ? 実は沖縄旅行してるときにテレビショッピングで見た スチームクリーナを買って、アルミ鋳造のクランク/ミッションケース を清掃したかったの。趣味よ、趣味。 沖縄では、雨中はもとより、泥んこに突っ込んだりしてさんざん汚したから。 おつかれさん>>エンジン |
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セッティング実はノーセッティング。吸排気系も駆動系も前回のまんま。(吸排気系はノーマルのまま、キタコハイスピードプーリぽん付け) 4450kmから4650kmまで、押さえつつも時々回したりしながら、慣らし運転。 慣らし初期回転を押さえて走ってると、低回転時のトルク不足を感じる。2サイクルエンジンは下が無ければ上が回るのが常なので、最高速UPを期待しつつ 回転を押さえて走る。 慣らし中期少し回転を上げて(5000rpmくらい。当時はタコメータ未装着)60〜70km/hくらいまで速度を上げてみる。 クラッチミートまでダルさがあるが、ミートしてから60km/hまではパワフル。 ただし、クラッチミート直後にフケすぎる傾向あり。これは前のAxis90のボアアップ でも同様だった。 慣らし後期そして、問題の高回転。といっても、まだ70km/h程度なんだけど、エンジンさんは明らかに「もう回りたくありません」と主張している。フケ切ろうとしている。 なんかブルー。Axis90はハイスピードプーリー&ボアアップぽん付けでストレス無く ガンガン伸びて平坦路で100km/h出てたのに。 慣らし終了、全開全行程200kmと短めではあるが慣らし終了とした。辛抱たまらん。発進からアクセル全開にすると、クラッチミートで一瞬モタついた後60km/hまで一気に加速。 70km/hあたりから加速が鈍り始めて、結局高回転は回らず最高速は95km/h止まり。 異音発生、そして焼き付き70km〜80kmからアクセルをゆっくり閉じていくと、ある回転域で「ビー」とも「ジャー」ともいえない異音が右舷から聞こえる。道路の防音壁が右側にあるときにハッキリ聞こえる。 で、その異音が気になって何度か再現させてると、突如 「プスンッ!ルルルルル....ケチョン」そう。焼き付き。(血涙) エンジンは再スタートできたので抱きつき程度なんだけど気分はさらにブルーに。 この異音と焼き付きは関係があって、のちにキャブセッティングで回避できることが判明。 関心のある方はそちらを参照してください。 総括ダッシュ重視(らしい)排気/掃気ポート高さから吸排気タイミングを考えてみよう。ピストン下降開始から排気開始まではFENG-MINGのほうがノーマルより2mm長い。 一方、掃気開始まではFENG-MINGのほうがノーマルより1.5mm長い。 つまり、FENG-MINGの吸排気タイミングは全体的にノーマルに比べて遅く中低速重視と言える。 中低速重視なら高回転が回らないのは理解に難くない。ではなぜ、クラッチミート時のトルクが 無いのだろうか? 70km/hから発生する異音も気になる。 エキパイとシリンダの合いがイマイチだったので、排気漏れでもしてるのだろう。 で?どうする?使うの?中回転のトルクはさすがボアアップである。高回転はキャブセッティングでまだ伸びるかもしれないし、セッティングの過程で焼き付きも 排除できるかも知れない。 低回転のトルク不足はクラッチミートタイミングを上げることで対処することにして、 追加項目として、圧縮UPとハイギア(発注済み)装着でセッティングを詰めてみようと思う 燃費も変わらず30km/lは出ている。燃焼効率が落ちてないなら悪いパーツとは言えまい。 では、気を取りなおして次のレシピ、 シリンダ/ピストン修正とヘッド面研→ |
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